電池・エネルギー材料
単接合の太陽電池で、吸収層の半導体のバンドギャップに理論効率が最大になる最適値(地上の太陽光のもとで約1.1〜1.4 eV)がある理由として正しいものはどれか。
- Aバンドギャップが小さいと電圧が低く余分なエネルギーが熱になり、大きいと吸収できない光子が増える
- Bバンドギャップが大きいほど光子を多く吸収できるが、移動度が下がるので電流が減る
- Cバンドギャップが小さいほど再結合が減るが、太陽光の強さが波長によらず一定なので、どこかで頭打ちになる
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正解:A. バンドギャップが小さいと電圧が低く余分なエネルギーが熱になり、大きいと吸収できない光子が増える
光子はバンドギャップ Eg 以上のエネルギーをもつときだけ吸収され、Eg を超えた分のエネルギーはキャリアが格子に熱として渡してしまいます(熱化損失)。さらに、開放電圧は Eg/q を超えられません。Eg が小さいと吸収できる光子は増えますが、1個あたりに取り出せるエネルギーが小さくなり、Eg が大きいと電圧は高くなる一方で、Eg より低いエネルギーの光子を吸収できず透過させてしまいます。この兼ね合いで、ショックレー・クワイサーの理論効率は、地上の標準的な太陽光(AM1.5)のもとで約1.1〜1.4 eV の範囲で約32〜33%と高く、約1.34 eV で最大の約33%になります。Eg が大きいほど吸収が増えるという説明は逆です。太陽光の強さは波長によって大きく変わり、一定ではありません。