磁性材料

電気抵抗率4.8×10⁻⁷ Ω·m、比透磁率5000の電磁鋼板に50 Hzの交流磁界をかける。表皮深さ δ = √(2ρ/(ωµ)) はどれに最も近いか。ω = 2πf、µ = µᵣµ₀、µ₀ = 4π×10⁻⁷ H/m とする。

  1. A約0.70 mm
  2. B約0.49 mm
  3. C約1.7 mm
答えと解説を見る

正解:A. 約0.70 mm

ωµ = 2π × 50 × 5000 × 4π×10⁻⁷ ≈ 1.97 なので、2ρ/(ωµ) = 9.6×10⁻⁷/1.97 ≈ 4.9×10⁻⁷ m² となり、δ ≈ 7.0×10⁻⁴ m = 0.70 mm です。約0.49 mm は式の2を落とした値、約1.7 mm はωの代わりに周波数fをそのまま入れた値です。表皮深さは、交流の磁束が板の内部へ入り込める深さの目安で、板厚がこれより十分薄くないと板の中心部まで磁束が届かず、材料を有効に使えません。0.35 mm程度の電磁鋼板は50 Hzではこの条件を満たしますが、δは周波数の平方根に反比例して小さくなるので、kHz以上では薄いアモルファス合金の薄帯や、抵抗率の高いフェライトが使われます。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

磁性材料のほかの問題

  1. 永久磁石の減磁曲線で、磁束密度Bを0にする逆磁界の大きさを保磁力 HcB、磁化Mを0にする逆磁界の大きさを固有保磁力 HcJ とする。B = µ₀(H + M) の関係から、両者の大小関係として正しいものはどれか。
  2. 減磁曲線が B = Br + µ₀H の直線になる(HcJ が十分に大きい)理想的な永久磁石で、残留磁束密度 Br = 1.40 T のとき、最大エネルギー積 (BH)max はどれに最も近いか。µ₀ = 4π×10⁻⁷ H/m とする。
  3. Nd₂Fe₁₄B を主相とするネオジム磁石が大きな保磁力をもてる、物質としての主な理由はどれか。
  4. 電気自動車のモーターなど高温で使うネオジム磁石に、DyやTbを加える主な目的はどれか。
  5. 磁化率χが負で、その大きさが10⁻⁵程度とごく小さい物質の磁性はどれか。