計算材料科学
10種類近くの元素を含むNi基超合金や鋼で、CALPHAD法を使って析出する相とその分率を予測する。その考え方と注意点の組み合わせとして正しいものはどれか。
- A多元系のあらゆる組成の実験値をデータベースに入れてあるので外挿はしておらず、計算結果は必ず実際の組織と一致する
- B多元系のギブスエネルギーは純物質の値だけで決まるので、二元系や三元系の評価は必要ない
- C主に二元系と三元系で評価したパラメータを組み合わせて多元系のギブスエネルギーを外挿する。得られるのは平衡状態で、評価の範囲を外れた組成では精度が下がる
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正解:C. 主に二元系と三元系で評価したパラメータを組み合わせて多元系のギブスエネルギーを外挿する。得られるのは平衡状態で、評価の範囲を外れた組成では精度が下がる
多元系のすべての組成で実験するのは不可能ですが、ギブスエネルギーのモデルを使えば、二元系と三元系で決めたパラメータを組み合わせて多元系の値を外挿できます。四元系以上の相互作用は小さいとして省くことが多く、この考え方で実用合金の液相線温度、析出相の種類と分率、固溶限などを予測でき、合金設計の試行錯誤を大きく減らせます。ただし、得られるのは熱力学的な平衡の状態で、実際の組織が平衡に達するかどうかや変態の速さはわかりません。速さを扱うには、拡散の移動度のデータや析出の速度論の計算を組み合わせます。純物質の値だけでは、成分どうしの相互作用を表せません。