ガラスと非晶質材料
ソーダ石灰ガラスのような酸化物ガラスの原子配列についての説明として正しいものはどれか。
- ASiO₄四面体のような最近接の配位や結合距離はほぼそろっている(短距離秩序)が、長距離の周期性はない
- B原子は気体のようにまったく無秩序に並んでいて、配位数も結合距離も原子ごとにばらばらである
- C結晶と同じ周期的な配列をもつが、結晶粒が数nmと小さいので、X線回折でピークが現れない
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正解:A. SiO₄四面体のような最近接の配位や結合距離はほぼそろっている(短距離秩序)が、長距離の周期性はない
酸化物ガラスでも、Siのまわりに4個の酸素が四面体状に配位したSiO₄の単位は結晶とほぼ同じで、Si-O の距離もそろっています。しかし、四面体どうしをつなぐ Si-O-Si の角度やつながり方がばらつくため、1 nm程度より遠くでは規則性が失われ、長距離の周期性はありません。ザカリアセンはこれを連続ランダム網目構造として表しました。X線回折ではシャープなピークの代わりに幅の広いハローが現れ、動径分布関数から最近接の距離や配位数を求められます。まったく無秩序とする記述は短距離秩序を見落としています。微小な結晶の集まりとする微結晶説は、ハローの幅から見積もる結晶が単位胞程度の大きさにしかならず、粒界があれば出るはずの小角散乱も見られないため(ウォーレン)、主な考え方ではありません。