XRD(X線回折)とは
えっくすあーるでぃー
結晶にX線を当て、回折したX線の角度と強度から、結晶相、格子定数、結晶子サイズ、ひずみ、配向などを調べる分析法。
「XRD(X線回折)」は、5分野の9問の練習問題に出てきます(材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS), 結晶構造とミラー指数, 高分子・複合材料など)。
この用語の分野: 材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)
えっくすあーるでぃー
結晶にX線を当て、回折したX線の角度と強度から、結晶相、格子定数、結晶子サイズ、ひずみ、配向などを調べる分析法。
「XRD(X線回折)」は、5分野の9問の練習問題に出てきます(材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS), 結晶構造とミラー指数, 高分子・複合材料など)。
この用語の分野: 材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)
XRDでは、X線の波長と同じ程度の原子の間隔をもつ結晶にX線を当て、ブラッグの法則を満たす角度で強め合った回折X線を測ります。ピークの位置からは面間隔と格子定数がわかり、データベースのパターンと比べて結晶相を同定できます。ピークの強度比からは配向や相の割合、ピークの幅からは結晶子の大きさと不均一なひずみがわかります。非晶質の材料ではピークの代わりに幅の広いハローが現れるので、結晶か非晶質かの判断にも使えます。
粉末や多結晶の試料には、試料とX線検出器を連動させて回す θ-2θ 測定(集中法)が基本です。この配置では試料表面に平行な面からの回折だけを見ています。薄膜の測定には、X線を浅い角度で入れて表面近くだけを測る薄膜法(斜入射)、配向や格子の傾きを調べるロッキングカーブ、エピタキシャル膜の組成やひずみを調べる逆格子マップなどが使われます。X線源には、Cu Kα線(波長約0.154 nm)が最もよく使われます。
ピークの位置から格子定数を精密に求めると、固溶体の組成(ベガード則)や残留応力(sin²ψ法)を見積もれます。複数の相の割合は、ピーク強度と標準試料の比較や、パターン全体を計算と合わせ込むリートベルト解析で求めます。ピーク幅からはシェラーの式で結晶子サイズを見積もりますが、装置による広がりを差し引き、ひずみの寄与を分ける必要があります。精度のよい結果には、角度の校正と試料の高さのずれの補正が欠かせません。
プロセスの現場では、成膜した膜の相や配向の確認(例えばシリサイドの相の同定やCu配線の(111)配向)、熱処理による結晶化の確認、腐食生成物や異物の同定などにXRDが使われます。ただし、検出には一般に数%以上の含有量と、ある程度の体積が必要で、微小な異物や微量の相の検出は苦手です。その場合は、微小部のXRD、TEMの電子回折、ラマン分光などと組み合わせます。試料を壊さずに測れるので、ほかの分析の前に行えるのも大きな利点です。
正解:C. (111)
FCCでは、h、k、lがすべて偶数か、すべて奇数のときだけ回折が現れ、偶数と奇数が混在すると単位胞内の4個の原子からの散乱が打ち消し合って強度が0になります(消滅則)。そのためピークは(111)、(200)、(220)、(311)…の順に現れ、h² + k² + l² が最小の(111)が最も面間隔が大きく、最も低角の側になります。(100)と(110)はどちらも偶数と奇数が混在するので、FCCでは現れません。BCCでは h + k + l が偶数の面だけが現れるので、最初のピークは(110)になり、ピークの並び方からFCCとBCCを見分けられます。
XRDがわかるのは結晶構造で、元素の種類を直接は測れません。同じ元素でも構造が違えば別の相として区別できる反面、元素の分析にはEDSや蛍光X線分析などを組み合わせます。
鋭いピークは現れず、幅の広いなだらかな山(ハロー)になります。熱処理でピークが現れれば、結晶化したと判断できます。
材料とX線の入射角によりますが、θ-2θ 測定では金属で数µm〜数十µm、軽い元素の材料ではさらに深くまで届きます。薄膜だけを測りたいときは斜入射の配置を使います。
XRDの装置やデータでは、入射X線と回折X線のなす角2θを横軸にとるのが普通です。
Cu Kα線(波長0.15406 nm)を用いたXRDで、面間隔0.3135 nmのSi(111)面からの1次の回折ピ…面間隔は指数が大きい面ほど小さくなり、XRDでは d の小さい面ほど高角側に回折ピークが現れます。
アルミニウム(FCC、格子定数0.405 nm)の(111)面の面間隔はどれに最も近いか。密度法は簡便な結晶化度の測定法で、DSCの融解熱やX線回折の結晶ピークの面積の比からも結晶化度を求められます。
ポリエチレンの完全結晶の密度を1.000 g/cm³、完全非晶の密度を0.850 g/cm³とする。密度0.925 g…XRDは結晶構造や格子定数を調べる方法で、微量元素の濃度分布は測れません。
半導体の故障解析で、ドーパントの深さ方向の濃度分布をppm〜ppbレベルの感度で調べるのに最も適した手法はどれか。XRDの半値幅から求めるのはシェラーの式による結晶子の大きさで、粒子の表面積そのものではありません。
粉末の比表面積を測るBET法の原理として正しいものはどれか。ブラッグの法則 消滅則 シェラーの式 結晶化度 SIMS(二次イオン質量分析法) EDS(エネルギー分散型X線分光法) 比表面積 BET法 XPS(X線光電子分光法) SEM(走査電子顕微鏡)