消滅則とは

しょうめつそく

原子の配置により特定の指数の回折が打ち消し合って消える規則。BCCは h + k + l が偶数、FCCは h、k、l の偶奇がそろう面だけが回折する。

「消滅則」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)など)。

この用語の分野: 材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)

消滅則の練習問題に挑戦

FCC構造の金属の粉末XRDで、最も低角の側に現れる回折ピークの指数はどれか。

  1. A(100)
  2. B(110)
  3. C(111)
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正解:C. (111)

FCCでは、h、k、lがすべて偶数か、すべて奇数のときだけ回折が現れ、偶数と奇数が混在すると単位胞内の4個の原子からの散乱が打ち消し合って強度が0になります(消滅則)。そのためピークは(111)、(200)、(220)、(311)…の順に現れ、h² + k² + l² が最小の(111)が最も面間隔が大きく、最も低角の側になります。(100)と(110)はどちらも偶数と奇数が混在するので、FCCでは現れません。BCCでは h + k + l が偶数の面だけが現れるので、最初のピークは(110)になり、ピークの並び方からFCCとBCCを見分けられます。

Cu Kα線(波長0.15406 nm)を用いた銅(FCC)の粉末XRDで、最も低角の側のピークが 2θ = 43.30° に現れた。銅の格子定数はどれに最も近いか。

  1. A約0.209 nm
  2. B約0.295 nm
  3. C約0.362 nm
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正解:C. 約0.362 nm

θ = 21.65° で sinθ ≈ 0.3689 なので、ブラッグの法則から d = λ/(2 sinθ) ≈ 0.2088 nm です。FCCで最も低角の側のピークは(111)なので、a = d × √(1² + 1² + 1²) = 0.2088 × √3 ≈ 0.362 nm となり、銅の格子定数(約0.3615 nm)と一致します。約0.209 nm は面間隔dそのもので、格子定数への換算をしていません。約0.295 nm は最初のピークを(110)とみなして √2 を掛けた値で、BCCの消滅則を当てはめた誤りです。ピークの指数づけを正しく行うことが、格子定数を決める前提になります。

解説の中の「消滅則」

「消滅則」が出てくる問題(2問)

  1. FCC構造の金属の粉末XRDで、最も低角の側に現れる回折ピークの指数はどれか。
  2. Cu Kα線(波長0.15406 nm)を用いた銅(FCC)の粉末XRDで、最も低角の側のピークが 2θ = 43.30° に現れた。銅の格子定数はどれに最も近いか。

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