ブラッグの法則とは
ぶらっぐのほうそく
面間隔dの結晶面で回折が強め合う条件 2d sinθ = nλ。XRDのピークの角度から面間隔を求める基本の式。
「ブラッグの法則」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)など)。
この用語の分野: 材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)
ぶらっぐのほうそく
面間隔dの結晶面で回折が強め合う条件 2d sinθ = nλ。XRDのピークの角度から面間隔を求める基本の式。
「ブラッグの法則」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)など)。
この用語の分野: 材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)
結晶を、間隔dで平行に並んだ原子の面の重なりとみなします。波長λのX線が面に対して角度θで入射すると、隣り合う面で反射したX線の道のりの差は 2d sinθ になります。この差が波長の整数倍 nλ のとき、すべての面からの反射が同じ位相でそろって強め合います。これがブラッグの法則 2d sinθ = nλ です。θは面とX線のなす角で、入射X線と回折X線のなす角は2θになり、XRDの横軸には普通この2θをとります。
例えばCu Kα線(λ = 0.15406 nm)で d = 0.2088 nm の面なら、sinθ = 0.15406/(2 × 0.2088) ≈ 0.369 から θ ≈ 21.7°、2θ ≈ 43.3° です。よくある間違いは、2θとθの取り違えと、式の係数2の落としです。sinθ は1を超えられないので、d < λ/2 の面からは回折が起こらず、短い波長を使うほど多くのピークを測れます。高次の反射(n = 2 以上)は、面間隔が d/n の面からの1次の反射とみなして、(200)のような指数で表すのが普通です。
立方晶では面間隔が d = a/√(h² + k² + l²) なので、ブラッグの法則と組み合わせると sin²θ = (λ²/4a²)(h² + k² + l²) となり、ピークの sin²θ の比から h² + k² + l² の並びがわかります。ただし単位胞の中の原子の配置によっては、ある面からの回折が打ち消し合って消えます(消滅則)。BCCでは h + k + l が偶数、FCCでは h、k、l がすべて偶数かすべて奇数の面だけが現れ、この並び方から構造を判別し、格子定数を決められます。
ブラッグの法則は波の干渉の条件なので、X線だけでなく電子線や中性子線の回折にも当てはまります。TEMの電子回折では電子の波長が非常に短く(200 kVで約0.0025 nm)、θが1°程度と小さいので、sinθ ≈ θ と近似して回折スポットの間隔から面間隔を求めます。SEMのEBSD、X線の分光結晶を使うWDS、蛍光X線分析の分光にも同じ原理が使われ、材料分析の多くの手法の共通の土台になっています。
正解:C. 約0.362 nm
θ = 21.65° で sinθ ≈ 0.3689 なので、ブラッグの法則から d = λ/(2 sinθ) ≈ 0.2088 nm です。FCCで最も低角の側のピークは(111)なので、a = d × √(1² + 1² + 1²) = 0.2088 × √3 ≈ 0.362 nm となり、銅の格子定数(約0.3615 nm)と一致します。約0.209 nm は面間隔dそのもので、格子定数への換算をしていません。約0.295 nm は最初のピークを(110)とみなして √2 を掛けた値で、BCCの消滅則を当てはめた誤りです。ピークの指数づけを正しく行うことが、格子定数を決める前提になります。
θは結晶面と入射X線のなす角(ブラッグ角)、2θは入射X線と回折X線のなす角(回折角)です。XRDのデータの横軸はふつう2θなので、計算ではその半分をθとして使います。
2d sinθ = 2λ は d/2 の面からの1次の反射と同じ式なので、(100)面の2次の反射を(200)面の反射として扱います。こうすると、すべて n = 1 として計算できます。
同じ面間隔でもθが大きくなり、ピークの間隔が広がって分離しやすくなる反面、sinθ ≤ 1 の制約で測れる面の数が減ります。Cr Kα線などは、残留応力の測定などで使われます。
ブラッグの法則 2d sinθ = nλ(n = 1)より、sinθ = 0.15406/(2 × 0.3135) ≈ 0.2457 で、θ ≈ 14.2°、回折角は 2θ ≈ 28.4° です。
Cu Kα線(波長0.15406 nm)を用いたXRDで、面間隔0.3135 nmのSi(111)面からの1次の回折ピ…θ = 21.65° で sinθ ≈ 0.3689 なので、ブラッグの法則から d = λ/(2 sinθ) ≈ 0.2088 nm です。
Cu Kα線(波長0.15406 nm)を用いた銅(FCC)の粉末XRDで、最も低角の側のピークが 2θ = 43.3…XRD(X線回折) 消滅則 EDS(エネルギー分散型X線分光法) XPS(X線光電子分光法) シェラーの式 SIMS(二次イオン質量分析法) SEM(走査電子顕微鏡)