ナノ材料

粉末の比表面積を測るBET法の原理として正しいものはどれか。

  1. A約77 Kで窒素の吸着量を圧力を変えて測り、BET式で単分子層の吸着量を求めて表面積に換算する
  2. BXRDのピークの半値幅からシェラーの式で結晶子の大きさを求め、粒子を球と仮定して表面積に換算する
  3. C粉末を液体に分散させてレーザー光の散乱を測り、得られた粒径の分布から球と仮定して表面積を計算する
答えと解説を見る

正解:A. 約77 Kで窒素の吸着量を圧力を変えて測り、BET式で単分子層の吸着量を求めて表面積に換算する

BET法は、窒素などの気体を液体窒素の温度(約77 K)で粉末に物理吸着させ、相対圧を変えながら吸着量を測る方法です。多分子層の吸着を扱うBET式を、ふつう相対圧が0.05〜0.3程度の範囲のデータに当てはめて単分子層の吸着量 vm を求め、窒素1分子の占める面積(約0.162 nm²)を掛けて表面積を出します。気体の分子が入り込める開いた細孔の内面も含めた、実際の表面積が得られるのが特徴です。XRDの半値幅から求めるのはシェラーの式による結晶子の大きさで、粒子の表面積そのものではありません。レーザー回折・散乱では粒子(凝集体を含む)の大きさの分布がわかりますが、表面の凹凸や細孔は反映されません。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

ナノ材料のほかの問題

  1. あるアルミナのナノ粉末で、TEMで観察した一次粒子の直径は約30 nm、BET比表面積から球形と仮定して求めた粒径も約30 nmだった。ところが、水に分散させて動的光散乱で測った平均粒径は約400 nmだった。この結果の解釈として最も適切なものはどれか。
  2. 直径20 nmの球形のTiO₂ナノ粒子(密度4.0 g/cm³)が、すべて同じ大きさでばらばらに分散しているとする。粉末1 gあたりの表面積(比表面積)はどれに最も近いか。
  3. 金や錫などの金属のナノ粒子では、粒径が数nmまで小さくなると、バルクの融点より低い温度で融解する。この融点降下のおもな原因として正しいものはどれか。
  4. 球形の金属ナノ粒子の融点が、直径dを使って Tm(d) = Tm∞(1 − β/d) で近似できるとする。金のバルクの融点 Tm∞ = 1337 K とし、β は仮定のモデル値として 1.0 nm とするとき、直径5.0 nmの金ナノ粒子の融点はどれに最も近いか。
  5. 単層カーボンナノチューブの電子的な性質は、グラフェンを巻く向きを表すカイラル指数(n, m)で決まり、n − m が3の倍数なら金属的、そうでなければ半導体的になる。次のうち金属的なものはどれか。