ナノ材料

あるアルミナのナノ粉末で、TEMで観察した一次粒子の直径は約30 nm、BET比表面積から球形と仮定して求めた粒径も約30 nmだった。ところが、水に分散させて動的光散乱で測った平均粒径は約400 nmだった。この結果の解釈として最も適切なものはどれか。

  1. A粒子の内部に閉じた細孔が多く、BET法で表面積を大きく測りすぎたため、BET粒径が小さく出た
  2. B粒子は1個ずつが約400 nmの単結晶で、TEMとBET法はどちらも表面の凹凸を見ているだけである
  3. C一次粒子は約30 nmだが、液中では多数の一次粒子が集まった約400 nmの凝集体(二次粒子)として動いている
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正解:C. 一次粒子は約30 nmだが、液中では多数の一次粒子が集まった約400 nmの凝集体(二次粒子)として動いている

BET法は気体の分子が届く表面を数えるので、一次粒子が点で接触して集まっていても、その表面はほぼすべて測られます。TEMの一次粒子径とBET粒径(d = 6/(ρS))がそろっていることから、一次粒子の大きさは約30 nmで、内部の細孔なども少ないと考えられます。一方、動的光散乱は液中で一緒に動く粒子の集まりの大きさを測るので、約400 nmという値は一次粒子が凝集した二次粒子の大きさを表しています。閉じた細孔には気体が入れないので、BET法で表面積を大きく測りすぎる原因にはなりません。TEMで一次粒子が見えている以上、400 nmの単結晶という解釈も合いません。分散剤や超音波処理で凝集をほぐせば、液中の粒径は小さくなります。

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