高温材料とクリープ

Ni基超合金の高温強度を担うγ'相についての説明として正しいものはどれか。

  1. ABCCのB2型の規則相で、母相γとの格子定数の差が大きく界面が非整合なので、粒界や粒内に粗い粒子として析出して転位を強く止める
  2. BL1₂型の規則構造をもつNi₃Al(FCCをもとにした規則相)で、母相γと格子定数がほぼ等しく、整合な界面で微細に析出する
  3. C粒界に連続した膜状に析出するM₂₃C₆などの炭化物で、量が多いほど粒界すべりがよく止まり、高温での延性とクリープ強度がともに高まる
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正解:B. L1₂型の規則構造をもつNi₃Al(FCCをもとにした規則相)で、母相γと格子定数がほぼ等しく、整合な界面で微細に析出する

γ'相はNi₃(Al,Ti)の組成をもつL1₂型の規則相で、FCCの格子の頂点をAl、面心をNiが占めます。母相γ(NiのFCC固溶体)との格子定数の差(ミスフィット)が小さいので、立方体状の微細な粒子が整合な界面で析出し、単結晶翼用の合金では体積の60〜70%に達します。γ中の転位がγ'に入ると規則配列が乱れて逆位相境界ができるので、転位は2本が対になって進む必要があり、大きな抵抗になります。γ'は高温まで安定で、降伏応力が約700〜800℃まで温度とともに上がる逆温度依存性も示します。BCCとする説明は結晶構造を、粒界の炭化物とする説明は別の相を取り違えており、膜状の炭化物はむしろもろさの原因になります。

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