高温材料とクリープ

ジェットエンジンのタービン翼に、一方向凝固による柱状晶や単結晶のNi基超合金が使われる理由として正しいものはどれか。

  1. A単結晶にすると転位がまったく存在しなくなり、クリープ変形が起こらなくなるから
  2. B単結晶にすると、粒界の強化に使う炭素やホウ素を多く加えられるようになり、それらの炭化物やホウ化物で強化できるから
  3. C応力に垂直な粒界をなくしてクリープ損傷の起点を除き、単結晶では粒界の強化元素を減らせるので、高温で溶体化処理してγ'を均一に微細化できるから
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正解:C. 応力に垂直な粒界をなくしてクリープ損傷の起点を除き、単結晶では粒界の強化元素を減らせるので、高温で溶体化処理してγ'を均一に微細化できるから

タービン翼は遠心力で長さ方向に引っ張られ、応力に垂直な粒界がクリープのボイドやき裂の起点になります。一方向凝固では結晶粒を応力の方向にそろえた柱状晶にして、垂直な粒界をなくします。さらに、結晶を1つだけ選んで成長させた単結晶翼では、粒界そのものがありません。粒界を強化するためのC、B、Zrなどが不要になると、合金が溶け始める温度が上がり、溶体化処理を高温で行ってγ'をいったん固溶させ、均一に微細に析出させられます。強化元素を多く加えるとする説明は、この関係を逆にしています。単結晶にも転位はあり、クリープは粒内の転位の運動として起こります。

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