材料の熱力学

1000 K で、2H₂(g) + O₂(g) → 2H₂O(g) の ΔG° を −385 kJ/mol、2Ni(s) + O₂(g) → 2NiO(s) の ΔG° を −298 kJ/mol とする。H₂–H₂O の混合ガス中でニッケルを焼なますとき、Ni と NiO が平衡になる分圧比 pH₂O/pH₂ はどれに最も近いか(比がこれより小さければ Ni は酸化されない)。気体定数を8.314 J/(mol·K) とし、Ni と NiO は純粋な固体とする。

  1. A約5.3×10⁻³
  2. B約190
  3. C約3.5×10⁴
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正解:B. 約190

2つの式の差をとると 2Ni + 2H₂O → 2NiO + 2H₂ で、ΔG° = (−298) − (−385) = +87 kJ/mol です。平衡では ΔG° = −RT ln K、K = (pH₂/pH₂O)² なので、(pH₂O/pH₂)² = exp(87000/(8.314 × 1000)) = exp(10.46) ≈ 3.5×10⁴ となり、pH₂O/pH₂ ≈ 190 です。水蒸気の分圧が水素の約190倍より小さければ、Ni は酸化されません。約3.5×10⁴ は、式に H₂ と H₂O が2 molずつ入っていることを忘れて平方根をとらなかった値、約5.3×10⁻³ は、分圧比を逆の pH₂/pH₂O にした値です。

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