材料の熱力学

ある温度で、純粋な Cr と Cr₂O₃ が共存する平衡酸素分圧を p₀ とする。同じ温度で、Cr の活量が0.10 の合金と純粋な Cr₂O₃ が共存する平衡酸素分圧は、p₀ の約何倍か。反応を 4/3 Cr + O₂ → 2/3 Cr₂O₃ とする。

  1. A約10倍
  2. B約22倍
  3. C約100倍
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正解:B. 約22倍

平衡では ΔG° = −RT ln K で、K = a(Cr₂O₃)の2/3乗 ÷ (a(Cr)の4/3乗 × pO₂) です。同じ温度なら ΔG° も K も同じで、a(Cr₂O₃) = 1 のとき、a(Cr)の4/3乗 × pO₂ が一定になります。したがって pO₂ = p₀ × 0.10の −4/3 乗 ≈ 21.5 p₀、つまり約22倍です。合金中の Cr は活量が下がった分だけ酸化されにくくなり、より高い酸素分圧が必要になります。約10倍は Cr の係数4/3を1とした値、約100倍は係数を2とした値です。このように合金元素の活量と酸素分圧から、ステンレス鋼の表面でどの元素が選択的に酸化されるかを判断できます。

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