表面処理とトライボロジー

転がり軸受の油膜の最小厚さが h = 0.40 µm、2つの面の二乗平均平方根粗さが Rq1 = 0.15 µm、Rq2 = 0.20 µm である。膜厚比 λ = h/√(Rq1² + Rq2²) を求め、λ < 1 を境界潤滑、1〜3を混合潤滑、3より大きいときを流体潤滑の目安とすると、正しい組み合わせはどれか。

  1. Aλ ≈ 6.4 で、流体潤滑
  2. Bλ ≈ 0.63 で、境界潤滑
  3. Cλ ≈ 1.6 で、混合潤滑
答えと解説を見る

正解:C. λ ≈ 1.6 で、混合潤滑

合成粗さは √(0.15² + 0.20²) = √0.0625 = 0.25 µm なので、λ = 0.40/0.25 = 1.6 となり、目安では混合潤滑です。油膜の厚さが合成粗さの1〜3倍程度だと、ところどころで突起どうしが接触し、油膜の圧力と突起の接触で荷重を分け合います。λ ≈ 6.4 は平方根をとらずに 0.0625 で割った値、λ ≈ 0.63 は分子と分母を逆にして、合成粗さを油膜の厚さで割った値です。λを大きくするには、粘度の高い油を使うほか、面を滑らかに仕上げて粗さを小さくする方法があり、転がり軸受の寿命を延ばすのに効果があります。境目の値は経験的な目安で、文献によって多少異なります。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

表面処理とトライボロジーのほかの問題

  1. 内径40 mm、幅30 mmのすべり軸受に半径方向の荷重1.2 kNがかかり、軸が600 rpmで回っている。面圧Pを荷重を投影面積(内径×幅)で割った値、すべり速度vを軸の表面の周速とするとき、PV値はどれに最も近いか。
  2. 人工衛星などの真空中で使う機構の固体潤滑剤として、黒鉛より二硫化モリブデン(MoS₂)が適している理由として正しいものはどれか。
  3. 低炭素鋼(約0.2%C)の歯車に浸炭焼入れを行う。この処理についての説明として正しいものはどれか。
  4. Al、Cr、Moを含む窒化用の鋼に行う、ガス窒化などの窒化処理についての説明として正しいものはどれか。
  5. 無電解ニッケルめっき(Ni-Pめっき)の特徴として正しいものはどれか。