表面処理とトライボロジー

Al、Cr、Moを含む窒化用の鋼に行う、ガス窒化などの窒化処理についての説明として正しいものはどれか。

  1. A約900℃のオーステナイト域で窒素を拡散させたあと焼入れしてマルテンサイトにするので、浸炭焼入れより大きな焼入れひずみが出る
  2. B窒素と結びつきやすい合金元素を含まない純鉄や炭素鋼ほど、窒素が奥まで速く拡散するので、厚く硬い窒化層ができる
  3. CA₁点より低い約500〜570℃のフェライト域で窒素を拡散させ、微細な窒化物で硬くするので、焼入れがいらずひずみが小さい
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正解:C. A₁点より低い約500〜570℃のフェライト域で窒素を拡散させ、微細な窒化物で硬くするので、焼入れがいらずひずみが小さい

窒化処理は、アンモニアの分解などで表面から窒素を入れる処理で、A₁変態点(727℃)より低い約500〜570℃で行います。窒素はフェライトの中を拡散し、Al、Cr、Mo、Vなどと結びついて微細な窒化物をつくり、表層は1000 HVを超える硬さになります。相変態や焼入れがないので、寸法の変化やひずみが小さく、仕上げ加工のあとに処理できます。最表面には鉄の窒化物の化合物層(白層)、その下に拡散層ができます。合金元素を含まない炭素鋼では、窒素が奥へ拡散しても硬い微細な窒化物が少なく、硬さはあまり上がりません。一方で、硬化層は0.1〜0.5 mm程度と浸炭より薄く、処理に数十時間かかることが多いのが短所です。

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