破壊力学と疲労

両振りの疲労限度が σw = 300 MPa、引張強さが σB = 800 MPa の鋼に、平均応力 σm = 200 MPa の繰返し応力をかける。修正グッドマンの関係 σa = σw(1 − σm/σB) を使うと、疲労限度にあたる応力振幅はどれに最も近いか。

  1. A約281 MPa
  2. B約225 MPa
  3. C約100 MPa
答えと解説を見る

正解:B. 約225 MPa

σm/σB = 200/800 = 0.25 なので、σa = 300×(1 − 0.25) = 225 MPa です。引張の平均応力はき裂を開く向きに働くので、許される応力振幅は両振り(σm = 0)の値より小さくなります。修正グッドマン線図は、縦軸の σw と横軸の σB を直線で結んだ、安全側の目安です。約281 MPa は、平均応力の比を2乗する放物線のゲルバーの関係 300×(1 − 0.25²) で求めた値で、グッドマンより危険側の見積もりです。約100 MPa は、σB の代わりに σw で割ってしまった値です。圧縮の平均応力は疲労にむしろ有利に働くことが多いですが、設計ではふつうその効果を見込みません。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

破壊力学と疲労のほかの問題

  1. 鋼の部品の疲労強度を高める表面の処理として、効果が期待できるものはどれか。
  2. ある鋼の部品は、応力振幅 σ₁ では1.0×10⁵ 回、σ₂ では1.0×10⁶ 回で疲労破壊する。σ₁ で4.0×10⁴ 回使ったあと、σ₂ で使い続ける。マイナー則(Σn/N = 1 で破壊)で見積もった残りの寿命はどれに最も近いか。
  3. 低サイクル疲労(破断までの繰返し数がおよそ10⁴回以下)についての説明として正しいものはどれか。
  4. 疲労き裂の進展速度 da/dN を、応力拡大係数の範囲 ΔK に対して両対数で描いた曲線についての説明として正しいものはどれか。
  5. ある鋼板の疲労き裂の進展は、パリス則 da/dN = C(ΔK)ᵐ(C = 1.0×10⁻¹²、da/dN の単位は m/cycle、ΔK の単位は MPa·√m、m = 4)で表せ、ΔK = Δσ√(πa)(形状係数1)とする。応力範囲 Δσ = 200 MPa の繰返しで、き裂の長さが1.0 mmから5.0 mmまで進む回数はどれに最も近いか。この間の ΔK(約11〜25 MPa·√m)は下限界値より十分大きく、パリス則が成り立つ範囲にあるとする。