修正グッドマン線図とは
しゅうせいぐっどまんせんず
平均応力の影響を表す図。両振りの疲労限度と引張強さを直線で結び、σa = σw(1 − σm/σB) を許される応力振幅の目安とする。
「修正グッドマン線図」は、2分野の2問の練習問題に出てきます(機械的性質と破壊, 破壊力学と疲労など)。
この用語の分野: 破壊力学と疲労
しゅうせいぐっどまんせんず
平均応力の影響を表す図。両振りの疲労限度と引張強さを直線で結び、σa = σw(1 − σm/σB) を許される応力振幅の目安とする。
「修正グッドマン線図」は、2分野の2問の練習問題に出てきます(機械的性質と破壊, 破壊力学と疲労など)。
この用語の分野: 破壊力学と疲労
横軸に平均応力 σm、縦軸に応力振幅 σa をとり、平均応力0での疲労限度 σw(両振りの疲労限度)を縦軸に、引張強さ σB を横軸にとって、2点を直線で結んだものが修正グッドマン線です。応力の組み合わせがこの線より下にあれば、疲労限度に対して安全な側にあると判断します。平均応力が引張強さに達すれば、振幅が0でも静的に破壊するので、横軸の端点は引張強さになります。平均応力と応力振幅で一定の寿命を表すこの形の線図は、一般にはヘイ線図とも呼ばれ、寿命ごとに線を描くこともできます。
修正グッドマン線を使うと、安全率 n は 1/n = σa/σw + σm/σB で求められます。例えば σw = 250 MPa、σB = 700 MPa の鋼に、σm = 200 MPa、σa = 120 MPa の繰り返しの応力がかかると、1/n = 0.48 + 0.29 = 0.77 で、n は約1.3 です。これは、平均応力と振幅を同じ比で約1.3倍にすると線に達するという意味です。ただし、最大の応力 σm + σa が降伏応力を超えると最初の負荷で塑性変形するので、降伏の条件 σm + σa ≤ σy もあわせて確かめます。
平均応力の影響を表す線には、ほかにも種類があります。ゲルバー線は σa = σw{1 − (σm/σB)²} の放物線で、延性のある鋼の実験の値の中ほどを通ることが多く、修正グッドマン線はそれより内側の安全側にあります。ゾーダーベルグ線は、横軸の端点を降伏応力 σy にした直線で、さらに安全側の見積もりになります。設計では、簡単で安全側であることから修正グッドマン線がよく使われます。ただし、もろい材料では、実験の値が修正グッドマン線より内側に来ることもあるので、材料のデータで確かめることが大切です。
線図の σw には、試験片の疲労限度をそのまま使うのではなく、部品の寸法、表面の仕上げ、使う環境の影響を考えて下げた値を使います。切欠きのある部品では、応力振幅に切欠き係数 Kf を掛けて評価し、平均応力の扱いは材料の延性に応じて決めます。焼入れや溶接による残留応力も平均応力として働くので、それを含めて評価します。また、圧縮の平均応力は疲労に有利に働くことが多いものの、効果がばらつくので、設計では圧縮の側の許容振幅を両振りの値のままとし、その効果を見込まないのがふつうです。
正解:A. 炭素鋼では、ある応力振幅より低いと繰り返しても破断しにくくなる疲労限度が現れることが多い
炭素鋼や低合金鋼では、S-N曲線が10⁶〜10⁷回付近で水平に近くなり、それより低い応力振幅では破断しにくくなる疲労限度が現れることが多くあります。アルミニウム合金や銅合金などのFCC金属では明確な水平部が現れにくいので、10⁷回などの決めた回数での強さ(時間強度)で評価します。引張の平均応力はき裂を開く向きに働いてき裂の進展を速めるため、同じ応力振幅でも寿命は短くなり、グッドマン線図などで補正します。なお、腐食環境や10⁸回を超える超高サイクル域では、鋼でも疲労限度がはっきりしなくなることがあります。
正解:B. 約225 MPa
σm/σB = 200/800 = 0.25 なので、σa = 300×(1 − 0.25) = 225 MPa です。引張の平均応力はき裂を開く向きに働くので、許される応力振幅は両振り(σm = 0)の値より小さくなります。修正グッドマン線図は、縦軸の σw と横軸の σB を直線で結んだ、安全側の目安です。約281 MPa は、平均応力の比を2乗する放物線のゲルバーの関係 300×(1 − 0.25²) で求めた値で、グッドマンより危険側の見積もりです。約100 MPa は、σB の代わりに σw で割ってしまった値です。圧縮の平均応力は疲労にむしろ有利に働くことが多いですが、設計ではふつうその効果を見込みません。
延性のある鋼では、実験の値はゲルバー線の近くに来ることが多いですが、設計では安全側の修正グッドマン線がよく使われます。材料の実験データがあればそれに合う線を選び、データが少ない場合やもろい材料では、安全側の線を使うのが基本です。
グッドマンが1899年の著書で示した関係は、前提も描き方も今の線図とは違っていたとされます。それを、平均応力と応力振幅の関係を直線で表す今の形に改めたものなので「修正」と付けて呼ばれますが、線図の名前と考案者の対応には諸説あります。
使えます。縦軸の σw の代わりに、目標とする繰返し数での両振りの疲労強さをとり、引張強さと結べば、その寿命で許される組み合わせを表す線になります。寿命ごとに線を引けば、平均応力と振幅の組み合わせから寿命を読み取れる線図になります。
引張の平均応力はき裂を開く向きに働いてき裂の進展を速めるため、同じ応力振幅でも寿命は短くなり、グッドマン線図などで補正します。
疲労のS-N曲線についての説明として正しいものはどれか。修正グッドマン線図は、縦軸の σw と横軸の σB を直線で結んだ、安全側の目安です。
両振りの疲労限度が σw = 300 MPa、引張強さが σB = 800 MPa の鋼に、平均応力 σm = 200…