ストライエーションとは
すとらいえーしょん
疲労き裂が進んだ破面に見られる細かい縞。間隔はおおよそ1サイクルあたりのき裂の進展量に対応し、電子顕微鏡で観察する。
「ストライエーション」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(破壊力学と疲労など)。
この用語の分野: 破壊力学と疲労
すとらいえーしょん
疲労き裂が進んだ破面に見られる細かい縞。間隔はおおよそ1サイクルあたりのき裂の進展量に対応し、電子顕微鏡で観察する。
「ストライエーション」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(破壊力学と疲労など)。
この用語の分野: 破壊力学と疲労
延性のある金属の疲労き裂では、負荷のたびにき裂の先端がすべり変形で開いて丸く鈍くなり、除荷で閉じるときに再び鋭くなって、1サイクル分だけ前に進みます。この過程が破面に段差として残り、き裂の進む向きに垂直な細かい縞が並んだものがストライエーションです。縞はき裂の前縁の形に沿って弧を描くように並び、ふつうは弧のふくらんだ向きが、き裂の進む向きを示します。間隔はµm以下のことが多く、走査電子顕微鏡で観察します。アルミニウム合金のような延性の高い材料ではきれいに見え、高強度の鋼では不明瞭なことがあります。
中間の ΔK の領域では、縞の間隔が、マクロに測ったき裂の進展速度 da/dN とよく一致するので、破損の解析では、間隔からその位置での ΔK を推定できます。例えば、パリス則の定数が C = 1.0×10⁻¹²(da/dN は m/cycle、ΔK は MPa·√m)、m = 4 の鋼で、間隔が0.50 µm なら、ΔK は約27 MPa·√m です。その位置のき裂の長さが5.0 mm で、形状係数を1とすれば、応力範囲は約210 MPa と見積もれます。破面の何か所かで間隔を測れば、部品にかかっていた応力の大きさを逆算できます。
ストライエーションが見えないからといって、疲労でないとは限りません。進展速度が非常に遅い下限界値の近くでは、縞が見えないか、何サイクルかで1本の縞になり、1本が1サイクルに対応しなくなります。進展速度が速く、破壊靭性に近い領域では、延性破壊のディンプルが混ざります。また、破面どうしがこすれ合ったり、腐食したりすると、縞は消えてしまいます。逆に、加工の跡やすべり帯の段差など、ストライエーションに似た模様もあるので、間隔の規則性や、き裂の進む向きとの関係を確かめて区別します。
ふつうのストライエーションは、き裂の先端の塑性変形でできるので延性ストライエーションと呼ばれます。これに対し、腐食環境の中での疲労では、平らなへき開に似た面に、き裂の進む向きに垂直な縞と、進む向きに沿った川のような模様が交わった脆性ストライエーションが見られることがあります。どちらが見られるかは、環境の影響があったかを判断する手がかりになります。破損の解析では、ストライエーション、ビーチマーク、起点、最終破断部の観察を合わせて、き裂がいつ、どこから、どのような荷重で進んだかを組み立てます。
正解:B. ストライエーションはほぼ1サイクルごとのき裂の前進を、ビーチマークは運転の停止などの履歴を表す
ストライエーションは、き裂先端が1サイクルごとに開いて鈍くなり、閉じて再び鋭くなる過程で残る縞で、その間隔はおおよそ1サイクルあたりのき裂の進展量 da/dN に対応します。間隔はµm以下と細かく、電子顕微鏡でないと見えません。ビーチマークは、運転の停止と再開、荷重の大きさの変化、腐食の進み方の違いなどで、き裂の前縁の位置が記録された模様で、1本の間に多数のサイクルを含みます。どちらも疲労き裂が少しずつ進んだ領域に現れ、模様の同心の中心が起点を示します。最終破断部は残りの断面が一気に壊れた部分で、延性破壊や脆性破壊の破面になります。
中間の進展速度の領域では、おおよそ1本が1サイクルに対応します。ただし、進展が非常に遅い領域では何サイクルかで1本になることがあり、変動する荷重では大きな負荷だけがはっきりした縞を残すこともあるので、縞の本数をそのまま繰返し数とみなすときは注意が必要です。
大きさが違います。ビーチマークは肉眼や低い倍率で見える間隔の広い模様で、1本の間に多数のサイクルを含みます。ストライエーションは間隔がµm以下のことが多く、走査電子顕微鏡で数千倍程度に拡大して初めて見えます。
いいえ。アルミニウム合金や銅合金、オーステナイト系ステンレス鋼のような延性の高い金属でははっきり見えますが、高強度鋼や鋳鉄では不明瞭なことが多くあります。見えなくても、起点の位置やビーチマークなど、ほかの特徴と合わせて疲労かどうかを判断します。
ストライエーションは、き裂先端が1サイクルごとに開いて鈍くなり、閉じて再び鋭くなる過程で残る縞で、その間隔はおおよそ1サイクルあたりのき裂の進展量 da/dN に対応します。
疲労で破断した部品の破面に、肉眼で見える貝殻状の模様(ビーチマーク)と、電子顕微鏡で見える細かい縞(ストライエーション…