機械的性質と破壊

鋼のヤング率についての説明として正しいものはどれか。

  1. A焼入れや冷間加工で強度が2倍になると、ヤング率もほぼ2倍になる
  2. B原子間の結合の強さで決まり、熱処理や加工による変化は小さい
  3. C降伏応力を降伏までの全ひずみで割った値で、塑性域の傾きを表す
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正解:B. 原子間の結合の強さで決まり、熱処理や加工による変化は小さい

ヤング率は弾性域での応力とひずみの比 E = σ/ε で、原子間の結合の強さ(原子間ポテンシャルの曲率)で決まる、組織に鈍感な性質です。そのため軟鋼でも焼入れ鋼でも約200 GPa前後でほとんど変わらず、強度が2倍になってもヤング率は2倍になりません。降伏強さや硬さは転位の動きやすさで決まる組織に敏感な性質で、熱処理や加工で大きく変わります。ヤング率は弾性域の直線の傾きであり、塑性域の傾き(加工硬化率)とは別のものです。温度が上がると結合が弱まり、ヤング率はゆるやかに低下します。

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