材料の熱力学

炭酸カルシウムの分解 CaCO₃(s) → CaO(s) + CO₂(g) の標準反応エンタルピーを ΔH° = +178 kJ/mol、標準反応エントロピーを ΔS° = +161 J/(mol·K) とし、どちらも温度によらないとする。CO₂ の分圧が1 bar の標準状態で、分解が自発的に進み始める温度(ΔG° = 0 となる温度)はどれに最も近いか。

  1. A約833 K
  2. B約1106 K
  3. C約1379 K
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正解:B. 約1106 K

ΔG° = ΔH° − TΔS° = 0 とおくと、T = ΔH°/ΔS° = 178×10³ J/mol ÷ 161 J/(mol·K) ≈ 1106 K で、セルシウス温度では約833℃です。この温度より高いと ΔG° < 0 になり、CO₂ の分圧が1 bar でも分解が進みます。約833 K は、求めた絶対温度から273を引いたセルシウス温度の数値に、単位Kを付けてしまったものです。約1379 K は、逆に273を足してしまった値です。ΔH° を kJ のまま ΔS° の J で割ると約1.1 K になるので、単位をそろえることも大切です。実際の石灰石の焼成では、CO₂ の分圧を下げると、より低い温度でも分解が進みます。

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