生体材料

L体だけからなる結晶性のポリ-L-乳酸(PLLA)の骨固定ピンは、体内で完全に吸収されるまでに数年かかる。分解を速くする方法として正しいものはどれか。

  1. AD体を共重合させて、非晶質のポリ-DL-乳酸にする
  2. B延伸や熱処理で結晶化度を高めて、加水分解される結晶部を増やす
  3. C分子量を大きくして、加水分解で切れるエステル結合の数を増やす
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正解:A. D体を共重合させて、非晶質のポリ-DL-乳酸にする

加水分解は、水が入り込みやすい非晶部から先に進み、分子鎖の詰まった結晶部では遅くなります。D体を共重合させたポリ-DL-乳酸(PDLLA)は立体規則性が失われて非晶質になり、分解が速まります。メチル基をもたず親水性の高いグリコール酸と共重合させた PLGA でも、分解が速くなります。PLGA は組成によって分解期間を数週間〜数か月の範囲で調節でき、薬を少しずつ放出する担体にも使われます。結晶化度を高めると水が入りにくくなり、分解は遅くなります。分子量を大きくすると、強度を失うまでに切断が必要な結合の数が増えるので、強度の低下や吸収はやはり遅くなります。

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