ガラスと非晶質材料

スマートフォンのカバーガラスなどに使われる化学強化(イオン交換による強化)の説明として正しいものはどれか。

  1. Aひずみ点より低い温度で、表層のNa⁺をイオン半径の大きいK⁺と交換して、表層に圧縮応力をつくる
  2. Bガラスの表層のNa⁺をイオン半径の小さいLi⁺と交換して、表層の体積を縮ませることで圧縮応力をつくる
  3. C軟化点より高い温度でイオン交換すると交換が速く進むので、より深い層まで大きな圧縮応力が十分に得られる
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正解:A. ひずみ点より低い温度で、表層のNa⁺をイオン半径の大きいK⁺と交換して、表層に圧縮応力をつくる

化学強化では、Na⁺を含むガラスを約400℃の溶融KNO₃に浸します。表層のNa⁺がイオン半径の大きいK⁺と入れ替わると、もとのNa⁺の大きさのすき間に大きなイオンが押し込まれた形になり、表層が広がろうとして内部に拘束されるので、表層に数百MPa以上の大きな圧縮応力が生じます。この温度は網目がほとんど流動しないひずみ点より低いので、応力は緩和されずに残ります。軟化点より高い温度では、粘性流動で応力が緩和してしまいます。小さいLi⁺と交換して表層が縮もうとすると、表層には逆に引張応力が生じます。風冷強化は温度差をつけにくい薄い板では難しいのに対し、化学強化は厚さ1 mm以下の板にも使えます。

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