ガラスと非晶質材料
ターンブルの目安では、換算ガラス転移温度 Trg = Tg/Tl(Tgはガラス転移温度、Tlは液相線温度、どちらも絶対温度)が大きいほど、融液を冷やしたときにガラスになりやすい。次の合金のうち、この目安で最もガラスになりやすいものはどれか。
- ATg = 625 K、Tl = 940 K の合金
- BTg = 420 K、Tl = 820 K の合金
- CTg = 700 K、Tl = 1300 K の合金
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正解:A. Tg = 625 K、Tl = 940 K の合金
Trgを計算すると、Tg = 625 K、Tl = 940 K の合金は 625/940 ≈ 0.665、Tg = 700 K、Tl = 1300 K の合金は約0.538、Tg = 420 K、Tl = 820 K の合金は約0.512 です。TlからTgまでの温度の幅が狭いほど、結晶が核生成して成長できる過冷却液体の温度域を短い時間で通り抜けられ、しかもその間の液体の粘度が高いので、ガラスになりやすくなります。ターンブルは、Trgが約2/3以上になると結晶化が強く抑えられると見積もりました。Tgがいちばん高い合金や、Tlがいちばん低い合金が選ばれるわけではなく、両者の比が大切です。これは経験的な目安で、例外もあります。