圧電効果とは
あつでんこうか
応力を加えると分極が生じ、逆に電界を加えると変形する現象。対称中心のない結晶で起こり、水晶やPZTがセンサーや振動子に使われる。
「圧電効果」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(セラミックス・ガラスなど)。
この用語の分野: セラミックス・ガラス
あつでんこうか
応力を加えると分極が生じ、逆に電界を加えると変形する現象。対称中心のない結晶で起こり、水晶やPZTがセンサーや振動子に使われる。
「圧電効果」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(セラミックス・ガラスなど)。
この用語の分野: セラミックス・ガラス
結晶に応力をかけると表面に電荷が現れるのが正圧電効果、電界をかけると結晶がひずむのが逆圧電効果で、1880年にキュリー兄弟が正圧電効果を見いだしました。効果の大きさは圧電定数dで表され、単位はpC/N(電荷/力)ですが、これはpm/V(変位/電圧)と同じ次元です。水晶では約2 pC/Nですが、PZTのセラミックスでは数百 pC/Nに達し、センサーにもアクチュエーターにも使える大きな応答が得られます。
結晶の32の点群のうち、対称中心をもたないのは21で、そのうち20が圧電性を示します。さらにその中の10は自発分極をもつ極性の結晶で、温度の変化で分極が変わる焦電性も示します。強誘電体は、この自発分極の向きを電界で反転できる結晶です。PZTやBaTiO₃のセラミックスは粒ごとに分極の向きがばらばらなので、そのままでは圧電性が打ち消し合います。高温で強い直流の電界をかけて向きをそろえる分極処理をして、初めて圧電素子になります。
PZT(Pb(Zr,Ti)O₃)では、Zr/Tiがおよそ52/48の付近で、正方晶と菱面体晶の相の境界(モルフォトロピック相境界)があり、ここで分極の向きが変わりやすくなって圧電定数が最大になります。キュリー温度を超えると分極が失われるので、使用温度はそれより十分に低くし、目安としてキュリー温度の半分程度までとされます。PZTは鉛を含むので、ニオブ酸カリウムナトリウム(KNN)系などの非鉛の圧電材料の開発も進められています。
正圧電効果は、加速度センサー、エンジンのノックセンサー、超音波の受信、点火装置などに使われます。逆圧電効果では、変位は小さいものの応答が速く力も大きいので、精密な位置決めや燃料噴射弁に使われます。d33 = 500 pm/Vの素子に100 Vをかけた変位は約50 nmで、100層を積み重ねると約5 µmになります。水晶振動子は時計や電子機器の基準の周波数をつくり、スマートフォンの高周波フィルターには、LiNbO₃やLiTaO₃の弾性表面波素子や、AlN薄膜の共振器が使われています。
正解:B. 強誘電体はすべて圧電性を示すが、水晶のように強誘電性をもたない圧電体もある
圧電性は、機械的な応力で分極が生じ、逆に電界で変形する性質で、結晶が対称中心をもたないことが条件です。強誘電体は電界で向きを反転できる自発分極をもつ結晶で、対称中心がないので必ず圧電性も示します。一方、水晶(α石英)は対称中心がないので圧電性を示しますが、自発分極がないので強誘電体ではありません。対称中心をもつ結晶では、電界を強くしても1次の圧電効果は現れません(電界の2乗に比例する電歪は別の効果です)。PZTやBaTiO₃などの強誘電体セラミックスは、分極処理で分極の向きをそろえてから圧電素子として使います。
圧電効果は応力で分極が変わる現象、焦電効果は温度の変化で自発分極の大きさが変わって電荷が現れる現象です。焦電性の結晶はすべて圧電性も示しますが、水晶のように圧電性があっても焦電性のない結晶もあります。
同じ次元です。C/N = (A·s)/(kg·m/s²) と m/V = m/(kg·m²/(A·s³)) を基本単位に直すと、どちらも A·s³/(kg·m) になります。正の効果では電荷/力、逆の効果では変位/電圧として読めます。
発生した電荷が、素子や回路の絶縁抵抗を通って時間とともに漏れて減るからです。そのため振動や衝撃などの変化する力の測定に向いています。準静的な力には、漏れの小さい水晶と電荷増幅器を組み合わせます。
対称中心をもつ結晶では、電界を強くしても1次の圧電効果は現れません(電界の2乗に比例する電歪は別の効果です)。
圧電性と強誘電性の関係についての説明として正しいものはどれか。