ペロブスカイト構造とは
ぺろぶすかいとこうぞう
ABO₃型の結晶構造。Bサイトの陽イオンが酸素八面体の中心(配位数6)、Aサイトがそのすき間(配位数12)に入る。BaTiO₃など。
「ペロブスカイト構造」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(セラミックス・ガラスなど)。
この用語の分野: セラミックス・ガラス
ぺろぶすかいとこうぞう
ABO₃型の結晶構造。Bサイトの陽イオンが酸素八面体の中心(配位数6)、Aサイトがそのすき間(配位数12)に入る。BaTiO₃など。
「ペロブスカイト構造」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(セラミックス・ガラスなど)。
この用語の分野: セラミックス・ガラス
理想的なペロブスカイト構造は立方晶で、単位胞の体心にBサイトの陽イオン、6つの面心に酸化物イオン、8つの頂点にAサイトの陽イオンがある形で描けます。BO₆八面体が頂点を共有して3次元につながり、そのすき間に大きなA陽イオンが入ります。SrTiO₃は室温で立方晶で、格子定数は約0.3905 nmです。名前は鉱物のCaTiO₃(灰チタン石)に由来し、1839年にウラル山脈で見つかったこの鉱物が、ロシアの鉱物学者ペロフスキーにちなんで名づけられました。
イオンの大きさの釣り合いは、ゴールドシュミットの許容因子 t = (r_A + r_O)/(√2(r_B + r_O)) で表します。t = 1 なら理想の立方晶にぴったり収まり、経験的には、tがおよそ0.8から1をやや超える程度までの範囲でペロブスカイト構造ができやすく、大きく外れると別の構造になります。シャノンのイオン半径で計算すると、SrTiO₃は約1.00、BaTiO₃は約1.06、CaTiO₃は約0.97です。tが1より大きいBaTiO₃ではTiが八面体の中で動きやすく強誘電性が現れ、1より小さいCaTiO₃では八面体が傾いて斜方晶になります。
A、B、Xの組み合わせを変えると、ペロブスカイト構造は多様な性質を示します。BaTiO₃は積層セラミックコンデンサーの誘電体、PZTは圧電素子、(La,Sr)MnO₃は固体酸化物形燃料電池の空気極に使われます。銅酸化物の高温超伝導体や巨大磁気抵抗を示すマンガン酸化物も、この構造から派生したものです。さらに、Xをハロゲンに置き換えたCH₃NH₃PbI₃などのハロゲン化物ペロブスカイトは、太陽電池の光吸収層として研究と実用化が進んでいます。
AサイトやBサイトの一部を価数の違うイオンで置き換えると、電荷を補うために酸素空孔や電子・正孔が生じ、電気伝導やイオン伝導を調整できます。例えばLaをSrで置き換えると、酸素空孔や正孔が増えます。BaTiO₃は約120℃のキュリー温度で立方晶から正方晶に変わりますが、添加物でこの温度や誘電率の温度変化を調整し、コンデンサーの特性をそろえます。層状に重なったルドルスデン・ポッパー型など、この構造を基本単位にした派生構造も多くあります。
正解:C. 6
理想的なペロブスカイト型構造では、小さいBサイトの陽イオン(Ti⁴⁺)が6個の酸化物イオンに囲まれてTiO₆八面体をつくり、この八面体が頂点を共有して3次元につながっています。大きいAサイトの陽イオン(Ba²⁺)は八面体のすき間に入り、12個の酸化物イオンに囲まれます。12はAサイトの配位数で、取り違えやすい値です。4はウルツ鉱型やせん亜鉛鉱型の四面体配位の配位数です。BaTiO₃ではTiが八面体の中心からわずかにずれることで自発分極が生じ、強誘電性や大きな誘電率、圧電性のもとになっています。
同じABX₃型の構造です。太陽電池ではXが酸素ではなくヨウ素などのハロゲンで、Aにメチルアンモニウムなどの有機陽イオンやCs⁺、BにPb²⁺などが入ったハロゲン化物ペロブスカイトが使われます。
t = (r_A + r_O)/(√2(r_B + r_O)) に、配位数に応じたイオン半径を入れます。Aは12配位、Bは6配位の値を使い、SrTiO₃(Sr²⁺ 0.144 nm、Ti⁴⁺ 0.0605 nm、O²⁻ 0.140 nm)では t ≈ 1.00 です。
いいえ。理想の立方晶は SrTiO₃ など一部で、多くは八面体の傾きやBイオンのずれで正方晶、斜方晶、菱面体晶にゆがんでいます。温度によって晶系が変わる物質も多く、BaTiO₃ は温度とともに何段階か相転移します。
理想的なペロブスカイト型構造では、小さいBサイトの陽イオン(Ti⁴⁺)が6個の酸化物イオンに囲まれてTiO₆八面体をつくり、この八面体が頂点を共有して3次元につながっています。
BaTiO₃などのペロブスカイト型構造(ABO₃)で、Bサイトの陽イオン(Ti⁴⁺)のまわりの酸素の配位数はどれか。