材料の加工と接合
鋳造欠陥と精密鋳造、圧延・押出し・深絞りのひずみと力の計算、スプリングバック、溶接の炭素当量と入熱、低温割れと鋭敏化、固相接合、粉末冶金の焼結とHIPを3択問題で学べます。
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材料の加工と接合の要点
金属部品は、溶かして型に流し込む鋳造、固体のまま変形させる塑性加工、部材をつなぐ溶接・接合、粉末を押し固めて焼結する粉末冶金などの方法でつくられます。鋳造では、凝固収縮による引け巣やガス気孔を防ぐために、押湯や凝固の順序を設計します。圧延、鍛造、押出し、深絞りなどの塑性加工では、体積一定の関係と真ひずみを使って寸法や加工に必要な力を見積もり、熱間加工では鋳造組織を壊して組織を細かくできます。
溶接では、溶けた部分の周りに熱影響部ができ、鋼では急冷による硬化と水素による低温割れ、ステンレス鋼では炭化物の析出による鋭敏化が問題になります。炭素当量や入熱、予熱で冷却を管理し、材料を溶かさない摩擦攪拌接合も使われます。粉末冶金では、圧粉体を融点より低い温度で焼結し、寸法の収縮を見込んで型を設計します。高融点の材料や超硬合金に欠かせず、残った気孔は熱間静水圧プレスでなくせます。
材料の加工と接合の問題一覧(15問)
- 鋳物の内部、特に最後に凝固する厚肉部の中心に生じやすい空洞「引け巣」の主な原因はどれか。
- ろう(ワックス)で製品と同じ形の模型をつくり、そのまわりを耐火物のスラリーで何層も覆って固めたあと、加熱してろうを溶かし出し、できた鋳型に溶湯を注ぐ鋳造法はどれか。
- 厚さ20 mmの板を、幅が変わらないとして何回かの冷間圧延で厚さ5.0 mmにした。厚さ方向の真ひずみの大きさ ln(h₀/h) はどれに最も近いか。
- 同じ形状の炭素鋼の部品を、鋳造でつくった場合と熱間鍛造でつくった場合で比べると、一般に鍛造品のほうが靭性や疲労強度に優れる。その理由として正しいものはどれか。
- 直径100 mmのアルミニウム合金のビレットを熱間押出しして、直径25 mmの丸棒にする。押出比 R = A₀/A(断面積の比)を使い、摩擦や余分な変形を無視した理想的な押出し圧力を p = Y ln R、変形抵抗を Y = 50 MPa とすると、p はどれに最も近いか。
- 厚さの変化と底の角の丸みを無視して、直径50 mm、高さ40 mmの底つきの円筒容器を、円板から1回の深絞りでつくる。表面積が変わらないとして、素板(円板)の直径はどれに最も近いか。
- 板を曲げ加工して型から外したとき、弾性回復で曲げ角度が戻るスプリングバックが大きくなりやすいのはどれか。板厚と曲げ半径は同じとする。
- 鋼の溶接性の目安となる炭素当量を Ceq = C + Mn/6 + (Cr + Mo + V)/5 + (Ni + Cu)/15 (質量%)で求める。C 0.20%、Mn 1.20%、Cr 0.30%、Mo 0.10%、V 0%、Ni 0.30%、Cu 0.15%の鋼の Ceq はどれに最も近いか。
- アーク溶接を、電圧25 V、電流200 A、溶接速度300 mm/minで行う。アークの熱効率を0.80とすると、溶接線1 mmあたりの入熱 Q = ηVI/v はどれに最も近いか。
- 高張力鋼の溶接で、溶接後の数分〜数日のうちに熱影響部などに生じる低温割れ(水素割れ)を防ぐために予熱を行う。予熱の効果として正しいものはどれか。
- SUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼を溶接すると、溶接線から少し離れた熱影響部で粒界腐食が起こることがある(ウェルドディケイ)。その原因と対策の組み合わせとして正しいものはどれか。
- 摩擦攪拌接合(FSW)の特徴として正しいものはどれか。
- 相対密度70%の圧粉体を焼結して相対密度95%にした。収縮が等方的で、質量は変わらないとすると、焼結による線収縮率(長さの減少率)はどれに最も近いか。
- WC-Co超硬合金をつくるとき、WC粉末にCo粉末を混ぜて成形し、焼結する。このときの焼結の特徴として正しいものはどれか。
- 粉末冶金の部品や鋳物の内部に残った閉じた気孔をなくすために、熱間静水圧プレス(HIP)を行う。その方法として正しいものはどれか。