磁性材料

Fe-約78%Niのパーマロイが、きわめて高い透磁率を示す主な理由はどれか。

  1. ANiの添加で飽和磁化が純鉄の約2倍に高まり、弱い磁界でもすぐに大きな磁束密度が得られるから
  2. B結晶磁気異方性と磁歪がともにほぼ0になり、磁壁の移動も磁化の回転も起こりやすくなるから
  3. C液体からの急冷で結晶粒をナノメートルの大きさまで細かくし、結晶磁気異方性を平均化して打ち消してあるから
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正解:B. 結晶磁気異方性と磁歪がともにほぼ0になり、磁壁の移動も磁化の回転も起こりやすくなるから

透磁率を高くするには、弱い磁界で磁化が大きく変わる必要があります。磁化の回転を妨げるのは結晶磁気異方性で、磁歪があると内部応力と結びついた磁気弾性エネルギーが磁壁の移動を妨げます。Fe-Ni系では、Niが約80%前後の組成で結晶磁気異方性定数と磁歪定数がともに0に近づき、熱処理で規則化の程度を調整して異方性をさらに小さくできるので、非常に高い透磁率が得られます。パーマロイの飽和磁束密度は純鉄(約2.2 T)よりかなり低いので、飽和磁化が純鉄より大きいとする選択肢は誤りです。結晶粒をナノメートルにして異方性を平均化して打ち消すのは、ナノ結晶軟磁性合金の考え方で、パーマロイの理由ではありません。

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