磁壁とは
じへき
隣り合う磁区の境界で、磁気モーメントの向きが少しずつ回転して変わる遷移層。交換エネルギーと異方性エネルギーの釣り合いで厚さが決まる。
「磁壁」は、2分野の4問の練習問題に出てきます(磁性材料, 電子・磁性・光学材料など)。
この用語の分野: 磁性材料
じへき
隣り合う磁区の境界で、磁気モーメントの向きが少しずつ回転して変わる遷移層。交換エネルギーと異方性エネルギーの釣り合いで厚さが決まる。
「磁壁」は、2分野の4問の練習問題に出てきます(磁性材料, 電子・磁性・光学材料など)。
この用語の分野: 磁性材料
正解:A. 弱い磁界では主に磁壁の移動が起こり、強い磁界では磁区の中の磁化の回転が起こって飽和に近づく
消磁状態の強磁性体は、内部が磁化の向きの異なる多数の磁区に分かれていて、全体として磁化が打ち消し合っています。弱い磁界をかけると、磁界の向きに近い磁区が広がるように、磁区の境界である磁壁が移動して磁化が増えます。さらに磁界を強めると、残った磁区の中の磁化そのものが磁界の方向へ回転し、飽和磁化に近づきます。磁区の中では原子の磁気モーメントはすでにそろっているので、1つずつ独立に回転するのではありません。磁区の数が増えるのでもなく、有利な向きの磁区が大きくなります。磁壁が介在物や粒界に引っかかって動きにくいほど、保磁力は大きくなります。
正解:B. 全体が一様に磁化したときに表面に現れる磁極がつくる、静磁エネルギー(反磁界のエネルギー)を下げるため
結晶全体が一方向に磁化すると、表面に大きな磁極が現れ、外部と内部に磁界(内部では反磁界)ができて大きな静磁エネルギーをもちます。向きの異なる磁区に分かれると磁極が打ち消し合い、このエネルギーが大きく下がります。一方、磁区の境界の磁壁ではモーメントが少しずつ向きを変えるので、交換エネルギーと異方性エネルギーの分だけエネルギーが増えます。実際の磁区の大きさは両者の釣り合いで決まります。交換相互作用はすべてのモーメントをそろえる向きに働くので、磁区に分かれると交換エネルギーはむしろ増えます。熱振動でモーメントがばらばらになるのはキュリー温度より上の常磁性の状態です。
弱い磁界をかけると、磁界の向きに近い磁区が広がるように、磁区の境界である磁壁が移動して磁化が増えます。
消磁状態の強磁性体に外部磁界をかけて徐々に強めたとき、磁化が進むしくみとして正しいものはどれか。一方、磁区の境界の磁壁ではモーメントが少しずつ向きを変えるので、交換エネルギーと異方性エネルギーの分だけエネルギーが増えます。
強磁性体が、外部磁界がなくても多数の磁区に分かれる主な理由はどれか。大きな粒子は多数の磁区をもち、磁化の反転は弱い磁界でも動く磁壁の移動で起こるので、保磁力は小さくなります。
強磁性体の粒子を数µmからnmの大きさまで小さくしていくとき、粒子の保磁力の変化として正しいものはどれか。磁化の回転を妨げるのは結晶磁気異方性で、磁歪があると内部応力と結びついた磁気弾性エネルギーが磁壁の移動を妨げます。
Fe-約78%Niのパーマロイが、きわめて高い透磁率を示す主な理由はどれか。