結晶磁気異方性とは
けっしょうじきいほうせい
結晶の方向によって磁化のしやすさが異なる性質。鉄では<100>が磁化容易軸。大きいと保磁力が高くなり、小さいと透磁率が高くなる。
「結晶磁気異方性」は、1分野の4問の練習問題に出てきます(磁性材料など)。
この用語の分野: 磁性材料
けっしょうじきいほうせい
結晶の方向によって磁化のしやすさが異なる性質。鉄では<100>が磁化容易軸。大きいと保磁力が高くなり、小さいと透磁率が高くなる。
「結晶磁気異方性」は、1分野の4問の練習問題に出てきます(磁性材料など)。
この用語の分野: 磁性材料
正解:B. 結晶磁気異方性と磁歪がともにほぼ0になり、磁壁の移動も磁化の回転も起こりやすくなるから
透磁率を高くするには、弱い磁界で磁化が大きく変わる必要があります。磁化の回転を妨げるのは結晶磁気異方性で、磁歪があると内部応力と結びついた磁気弾性エネルギーが磁壁の移動を妨げます。Fe-Ni系では、Niが約80%前後の組成で結晶磁気異方性定数と磁歪定数がともに0に近づき、熱処理で規則化の程度を調整して異方性をさらに小さくできるので、非常に高い透磁率が得られます。パーマロイの飽和磁束密度は純鉄(約2.2 T)よりかなり低いので、飽和磁化が純鉄より大きいとする選択肢は誤りです。結晶粒をナノメートルにして異方性を平均化して打ち消すのは、ナノ結晶軟磁性合金の考え方で、パーマロイの理由ではありません。
正解:A. 結晶粒がゴス方位{110}<001>にそろい、磁化容易軸の<100>が圧延方向を向いているから
鉄は立方晶で、結晶磁気異方性によって<100>方向が最も磁化しやすく(磁化容易軸)、<111>方向が最も磁化しにくい方向です。方向性電磁鋼板は、インヒビター(MnSやAlNの微細な析出物)を利用した二次再結晶で、{110}面が板面に平行で<001>方向が圧延方向を向くゴス方位の粗大な結晶粒にそろえてあります。そのため圧延方向に磁化すると弱い磁界で飽和に近づき、損失が小さくなります。<111>を磁化容易軸とする選択肢は、容易軸と困難軸を取り違えています。方位をランダムにした無方向性電磁鋼板は、磁束の向きが回転するモーターの鉄心に使われます。Siの添加は、電気抵抗率を上げて渦電流損失を減らすためです。
磁化の回転を妨げるのは結晶磁気異方性で、磁歪があると内部応力と結びついた磁気弾性エネルギーが磁壁の移動を妨げます。
Fe-約78%Niのパーマロイが、きわめて高い透磁率を示す主な理由はどれか。鉄は立方晶で、結晶磁気異方性によって<100>方向が最も磁化しやすく(磁化容易軸)、<111>方向が最も磁化しにくい方向です。
変圧器の鉄心に使う方向性電磁鋼板(Fe-約3%Si)が、圧延方向に磁化したときに特に損失が小さく透磁率が高い理由として…Nd₂Fe₁₄B は正方晶で、Ndの4f電子の寄与によりc軸方向に強い一軸の結晶磁気異方性をもち、µ₀HA は約7.5 Tに達します。
Nd₂Fe₁₄B を主相とするネオジム磁石が大きな保磁力をもてる、物質としての主な理由はどれか。Nd₂Fe₁₄B はキュリー温度が約310℃と低めで、温度が上がると結晶磁気異方性が下がり、保磁力が大きく低下します。
電気自動車のモーターなど高温で使うネオジム磁石に、DyやTbを加える主な目的はどれか。