材料の熱的性質

固体が加熱によって膨張する(熱膨張が起こる)主な原因はどれか。

  1. A原子間のポテンシャルが非対称(非調和)で、振動の振幅が大きくなると原子間の平均距離が伸びるから
  2. B原子間のポテンシャルが放物線形(調和)で、温度とともに振動の振幅と平均の原子間距離が大きくなるから
  3. C温度が上がると、原子そのものの大きさが大きくなるから
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正解:A. 原子間のポテンシャルが非対称(非調和)で、振動の振幅が大きくなると原子間の平均距離が伸びるから

原子間のポテンシャルは、近づくと急に反発が強くなり、離れる側ではゆるやかに引力が弱まる非対称な形をしています。温度が上がって振動の振幅が大きくなると、原子は離れる側へより大きく振れるので、振動の中心である平均の原子間距離が伸び、これが熱膨張になります。ポテンシャルが放物線形(調和振動子)なら、振幅が大きくなっても振動は平衡の位置に対して対称なので、平均の距離は変わらず熱膨張は起こりません。原子そのものの大きさ(電子雲の広がり)は、温度ではほとんど変わりません。非調和性はフォノンどうしの散乱の原因でもあり、熱伝導率が有限の値になることともつながっています。

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