材料の熱的性質

赤熱した石英ガラス(溶融シリカ)を水に入れても割れにくいが、ソーダ石灰ガラスは割れやすい。石英ガラスの熱衝撃抵抗が高い主な理由はどれか。

  1. A線膨張係数が約0.5×10⁻⁶ K⁻¹ と非常に小さく、温度差による熱応力が小さいから
  2. B熱伝導率が金属並みに大きく、表面と内部の温度差がすぐになくなるから
  3. C破壊靭性が金属並みに大きく、表面に熱応力でき裂ができても進みにくいから
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正解:A. 線膨張係数が約0.5×10⁻⁶ K⁻¹ と非常に小さく、温度差による熱応力が小さいから

急冷すると表面だけが先に縮もうとして内部に引き止められ、表面に引張の熱応力 σ ≈ EαΔT/(1 − ν) が生じます。石英ガラスの線膨張係数は約0.5×10⁻⁶ K⁻¹ で、ソーダ石灰ガラスの約9×10⁻⁶ K⁻¹ の20分の1ほどしかないので、同じ温度差でも熱応力がずっと小さく、割れません。石英ガラスの熱伝導率は約1.4 W/(m·K) と小さく、破壊靭性も約0.8 MPa·√m とソーダ石灰ガラス並みで、どちらも金属には遠く及びません。熱伝導率は、表面と内部の温度差のつき方を通して効く因子で、熱伝達がゆるやかな条件では、熱伝導率の大きい材料ほど熱衝撃に強くなります。

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