0.2%耐力とは
れいてんにぱーせんとたいりょく
明確な降伏点がない材料で、除荷後に0.2%の永久ひずみが残る応力。弾性域の直線を0.2%平行移動した線と曲線の交点で求める。
「0.2%耐力」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(機械的性質と破壊など)。
この用語の分野: 機械的性質と破壊
れいてんにぱーせんとたいりょく
明確な降伏点がない材料で、除荷後に0.2%の永久ひずみが残る応力。弾性域の直線を0.2%平行移動した線と曲線の交点で求める。
「0.2%耐力」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(機械的性質と破壊など)。
この用語の分野: 機械的性質と破壊
軟鋼の引張試験では応力が急に下がる降伏点が現れますが、アルミニウム合金、銅合金、オーステナイト系ステンレス鋼、高強度鋼などでは、弾性域から塑性域へなめらかに移ります。そこで、除荷したときに0.2%(ひずみ0.002)の永久ひずみが残る応力を、約束として降伏の強さとみなすのが0.2%耐力です。JISやISOの引張試験の規格では R_p0.2 と表し、英語では0.2% offset yield strength または proof stress とよびます。
応力ひずみ曲線の弾性域の直線を、ひずみの軸の方向に0.2%だけ平行移動し、曲線と交わる点の応力を読みます。例えばヤング率70 GPaのアルミニウム合金で耐力が280 MPaなら、その点の弾性ひずみは0.4%なので、全ひずみは約0.6%です。試験機のクロスヘッドの変位からひずみを求めると、つかみ部や試験機自体の変形が加わって弾性域の傾きが小さく出るので、耐力を正しく読むには試験片に取り付けた伸び計でひずみを測ります。
0.2%耐力は、塑性変形がまったく始まらない限界(弾性限度)ではなく、わずかな塑性変形をすでに含んだ約束の値です。実際には、これより低い応力でも微小な塑性ひずみは生じています。用途によっては0.1%や0.01%のオフセットを使うこともあり、オフセットを小さくするほど値は低めに出ます。引張強さは最大荷重を元の断面積で割った値で、別の量です。耐力と引張強さの比(降伏比)は、降伏してから破断するまでの余裕を表します。
機械部品の静的な強度設計では、0.2%耐力を安全率で割って許容応力を決めることが多く、使用中に永久変形を起こさないことの目安になります。降伏点のある鋼とない合金を同じ土俵で比べるときにも便利です。ただし、高強度の材料ほど降伏比が高く、耐力を超えるとすぐに破断に近づくことがあるので、伸びや靭性もあわせて確認します。圧縮側の耐力や高温での耐力は室温の引張とは違うことがあり、使用条件に合わせたデータが必要です。
正解:B. 弾性域の直線をひずみ0.2%だけ平行移動した線と、応力ひずみ曲線との交点の応力とする
0.2%耐力は、荷重を取り除いたときに0.2%の永久ひずみ(塑性ひずみ)が残る応力として定義されます。応力ひずみ曲線では、弾性域の直線をひずみの軸の方向に0.002だけ平行移動し、曲線と交わる点の応力を読みます。ひずみ0.2%の点をそのまま読むと、その中に弾性ひずみも含まれるため定義と異なり、値が低めに出ます。最大荷重に対応するのは引張強さで、0.2%耐力とは別の量です。軟鋼のように上降伏点と下降伏点がはっきり現れる材料では、降伏点の値を使います。
降伏点は応力ひずみ曲線に実際に現れる応力の急な低下や停滞から読む値で、上降伏点と下降伏点があります。0.2%耐力は降伏点が現れない材料のために、永久ひずみ0.2%という約束で決めた値です。
伸び計で確実に測れ、しかも部品の機能に影響しにくい程度の小さな永久ひずみとして慣例的に選ばれた値です。精密なばねなど用途によっては、0.1%や0.01%のオフセットも使われます。
JIS Z 2241やISO 6892-1の引張試験では R_p0.2 と書きます。教科書や設計の資料では σ0.2 や σ_y と書かれることもあり、単位はMPa(N/mm²)です。
0.2%耐力は、荷重を取り除いたときに0.2%の永久ひずみ(塑性ひずみ)が残る応力として定義されます。
アルミニウム合金のように明確な降伏点が現れない材料で用いる0.2%耐力の求め方として正しいものはどれか。