高温材料とクリープ

ある細粒の多結晶金属を、融点(絶対温度)の約0.5倍の温度で、低い応力のもとでクリープ試験した。定常クリープ速度は応力にほぼ比例し(応力指数 n ≈ 1)、結晶粒径の3乗にほぼ反比例していた。主に働いているクリープの機構として最も適切なものはどれか。

  1. A粒内の転位の上昇運動に支配されたべき乗則クリープ
  2. B粒界に沿った原子の拡散によるコブルクリープ
  3. C結晶粒の内部を通る体拡散によるナバロ・ヘリングクリープ
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正解:B. 粒界に沿った原子の拡散によるコブルクリープ

拡散クリープでは、引張を受ける粒界から圧縮を受ける粒界へ原子が拡散して結晶粒が伸び、速度は応力に比例します(n = 1)。拡散の経路が粒界に沿う場合をコブルクリープといい、速度は粒径の3乗に反比例します。結晶粒の内部を通る体拡散の場合はナバロ・ヘリングクリープといい、粒径の2乗に反比例します。粒界拡散は体拡散より活性化エネルギーが小さいので、比較的低い温度と細かい粒ではコブルクリープが優勢になり、融点に近い高温ではナバロ・ヘリングクリープの寄与が増えます。転位によるべき乗則クリープはnが3〜8と大きく、粒径にはほとんどよりません。

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