薄膜・表面・ナノ材料

シリコン基板(線膨張係数2.6×10⁻⁶ K⁻¹)上のアルミニウム膜(ヤング率70 GPa、ポアソン比0.35、線膨張係数23×10⁻⁶ K⁻¹)を、応力のない125℃から25℃まで冷却した。基板は十分に厚いとして、膜に生じる熱応力 σ = EΔαΔT/(1 − ν) の向きと大きさはどれか。

  1. A圧縮、約220 MPa
  2. B引張、約143 MPa
  3. C引張、約220 MPa
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正解:C. 引張、約220 MPa

Δα = 23×10⁻⁶ − 2.6×10⁻⁶ = 20.4×10⁻⁶ K⁻¹、ΔT = 100 K なので、σ = 70×10⁹ × 20.4×10⁻⁶ × 100/(1 − 0.35) ≈ 2.2×10⁸ Pa、約220 MPa です。冷却するとアルミニウムはシリコンより大きく縮もうとしますが、基板に拘束されて縮めないので、膜は引っ張られて引張応力になります。圧縮とするのは向きの取り違えです。約143 MPa は (1 − ν) で割り忘れた値です。膜は面内の2方向に同時に拘束される二軸の応力状態なので、二軸弾性率 E/(1 − ν) を使う必要があります。このような熱応力は、配線のストレスマイグレーションやボイドの原因になります。

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