薄膜・表面・ナノ材料
シリコン基板の上に高温で熱酸化膜(SiO₂、線膨張係数約0.5×10⁻⁶ K⁻¹)をつくり、室温まで冷却した。シリコンの線膨張係数を約2.6×10⁻⁶ K⁻¹とすると、熱膨張の差によって酸化膜に生じる応力はどれか。
- A引張応力
- B圧縮応力
- C応力は生じない
答えと解説を見る
正解:B. 圧縮応力
冷却すると、シリコンはSiO₂より大きく縮みます。SiO₂の膜は、自分が縮もうとする量より多く縮まされるので、面内で押し縮められて圧縮応力になります。熱応力の向きは、膜の線膨張係数が基板より大きければ冷却後に引張、小さければ圧縮と判断できます。シリコン上のアルミニウム膜とは膨張係数の大小が逆なので、応力の向きも逆になります。膨張係数に差がある限り、成膜温度から温度が変われば応力は生じるので、応力は生じないという選択肢は誤りです。熱酸化膜の圧縮応力は数百MPa程度になり、ウエハの反りの測定から求められます。
続けて薄膜・表面・ナノ材料をあと9問解く
誤りを報告