腐食と表面処理

標準電極電位、局部電池と通気差電池、ガルバニック腐食、不動態、孔食と応力腐食割れ、犠牲陽極・めっき・塗装による防食を3択問題で確認。ファラデーの法則による腐食量の計算も練習できます。

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腐食と表面処理の要点

金属の腐食は、金属が電子を放して陽イオンになるアノード反応と、溶存酸素や水素イオンが電子を受け取るカソード反応が組になって進む電気化学反応です。標準電極電位が卑な金属ほど溶けやすい傾向をもちます。1つの金属の表面にも不均一や酸素の濃度差で局部電池ができ、異種金属を接触させると卑な側が速く溶けるガルバニック腐食が起こります。

ステンレス鋼やチタンは厚さ数nmの不動態皮膜で守られていますが、塩化物イオンによる孔食やすき間腐食、引張応力と環境が重なる応力腐食割れのような局部腐食には注意が必要です。防食には犠牲陽極、めっき、塗装などがあり、卑な亜鉛が鋼を守る仕組みが要点です。腐食やめっきの量は、ファラデーの法則で電流と時間から計算できます。

腐食と表面処理の問題一覧(12問)

  1. 25℃の標準電極電位が、Cu²⁺/Cu で +0.34 V、Fe²⁺/Fe で −0.44 V、Zn²⁺/Zn で −0.76 V である。この3つの金属のうち、熱力学的に最も酸化されやすい(陽イオンになりやすい)のはどれか。
  2. 中性で空気に触れた水の中で、鉄の表面に局部電池ができて腐食が進むとき、カソード(陰極)で主に起こる反応はどれか。
  3. 水中の鋼材で、溶存酸素の濃度が場所によって異なると通気差電池ができる。腐食が集中しやすいのはどこか。
  4. 海水中で鋼構造物に亜鉛の犠牲陽極を取り付けた。標準電極電位を Fe²⁺/Fe で −0.44 V、Zn²⁺/Zn で −0.76 V として標準状態の電池と考えたとき、起電力と、溶けるほうの金属の組み合わせとして正しいものはどれか。
  5. 海水中で、鋼と銅を電気的に接触させて使う。ガルバニック腐食による鋼の損傷が最も激しくなりやすいのはどれか。
  6. ステンレス鋼が大気や水の中でさびにくい主な理由はどれか。
  7. SUS304を、塩化物イオンを多く含む海水中で使ったときに起こりやすい局部腐食と、その対策の組み合わせとして正しいものはどれか。
  8. 応力腐食割れについての説明として正しいものはどれか。
  9. 鋼板の防食について述べた次の文のうち、正しいものはどれか。
  10. ある鋼管で、鉄が Fe → Fe²⁺ + 2e⁻ と溶ける腐食の電流が、平均0.10 Aで1年間(365日)流れ続けた。溶けた鉄の質量はどれに最も近いか。Feのモル質量を55.85 g/mol、ファラデー定数を96485 C/molとする。
  11. 鉄の腐食の電流密度が、全面で一様に1.0 µA/cm²であるとき、腐食で表面が後退する速さはどれに最も近いか。鉄は Fe²⁺ として溶けるとし、モル質量55.85 g/mol、密度7.87 g/cm³、ファラデー定数96485 C/mol、1年を3.15×10⁷ s とする。
  12. ニッケルめっきを電流密度2.0 A/dm²で30分間行った。電流効率を100%とすると、めっき膜の厚さはどれに最も近いか。Ni²⁺ + 2e⁻ → Ni とし、Niのモル質量を58.69 g/mol、密度を8.90 g/cm³、ファラデー定数を96485 C/molとする。

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