表面処理とトライボロジー

次の摩耗のしくみの説明のうち、凝着摩耗にあたるものはどれか。

  1. A硬い粒子や相手面の硬い突起が、軟らかい表面をひっかいて削り取る
  2. B転がり接触などで繰り返しかかる接触応力によって表面の下にき裂ができ、表層が小片となってはがれる
  3. C真実接触点で金属どうしが強く結合し、すべりで凝着部がせん断されるときに、片方の材料が相手に移ったりはがれたりして摩耗粉になる
答えと解説を見る

正解:C. 真実接触点で金属どうしが強く結合し、すべりで凝着部がせん断されるときに、片方の材料が相手に移ったりはがれたりして摩耗粉になる

凝着摩耗は、真実接触点で表面の原子どうしが結合(微小な溶着)し、すべりで凝着部がせん断されるときに、弱いほうの側から材料がちぎれて相手に移着し、やがてはがれて摩耗粉になる摩耗です。清浄な同種の金属どうしで激しく、ひどい場合は焼付きに至ります。互いに固溶しにくい金属の組み合わせや、潤滑剤、酸化膜で凝着を減らせます。硬い粒子や突起が表面を削るのはアブレシブ摩耗、繰り返しの接触応力で表面の下からき裂が進んではがれるのは、軸受や歯車で起こる疲労摩耗(ピッチングやはく離)です。実際の摩耗では、これらの機構が同時に働くことも多くあります。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

表面処理とトライボロジーのほかの問題

  1. 石英の砂粒(硬さ約1000 HV)を含む土砂でこすられる建設機械の部品で、アブレシブ摩耗を減らす材料の選び方として正しいものはどれか。
  2. ピン・オン・ディスク試験で、硬さ H = 2.0 GPa のピンに垂直荷重50 Nをかけて、すべり距離1.0 kmだけすべらせた。アーチャードの摩耗式 V = KWL/H で無次元の摩耗係数を K = 1.0×10⁻⁴ とするとき、ピンの摩耗体積と、荷重を2倍にしたときの摩耗体積の変化の組み合わせとして正しいものはどれか。
  3. すべり軸受の摩擦係数を、潤滑油の粘度η、回転速度N、面圧Pからなる軸受特性数 ηN/P に対して描いたストライベック曲線についての説明として正しいものはどれか。
  4. 転がり軸受の油膜の最小厚さが h = 0.40 µm、2つの面の二乗平均平方根粗さが Rq1 = 0.15 µm、Rq2 = 0.20 µm である。膜厚比 λ = h/√(Rq1² + Rq2²) を求め、λ < 1 を境界潤滑、1〜3を混合潤滑、3より大きいときを流体潤滑の目安とすると、正しい組み合わせはどれか。
  5. 内径40 mm、幅30 mmのすべり軸受に半径方向の荷重1.2 kNがかかり、軸が600 rpmで回っている。面圧Pを荷重を投影面積(内径×幅)で割った値、すべり速度vを軸の表面の周速とするとき、PV値はどれに最も近いか。