生体適合性とは
せいたいてきごうせい
特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら、求められる機能を果たす材料の能力。材料だけでなく、形や表面の状態、使う場所も含めて評価する。
「生体適合性」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(生体材料など)。
この用語の分野: 生体材料
せいたいてきごうせい
特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら、求められる機能を果たす材料の能力。材料だけでなく、形や表面の状態、使う場所も含めて評価する。
「生体適合性」は、1分野の1問の練習問題に出てきます(生体材料など)。
この用語の分野: 生体材料
生体適合性は「特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら機能を果たす材料の能力」と定義されます。以前は、体内で反応せず害を与えないことが重視されていましたが、骨と結合するセラミックスや、吸収されて組織に置き換わる高分子のように、生体との積極的な反応を利用する材料が増えたため、用途に応じて望ましい反応が起こるかどうかで判断するようになりました。同じ材料でも、骨の中、血液に触れる場所、皮膚の上では求められる性質が違うので、生体適合性は材料と用途の組み合わせに対する評価です。
材料を体内に入れると、表面にまずたんぱく質が吸着し、その上で細胞が反応します。生体不活性な材料のまわりには、多くの場合に薄い線維性の膜ができて、材料が周りの組織から隔てられます。生体活性な材料は表面で骨と化学的に結合し、生体吸収性の材料は徐々に分解されて組織に置き換わります。血液に触れる材料では、血小板の付着や血栓の形成を抑える血液適合性が重要です。溶出したイオンや摩耗粉が炎症やアレルギーを起こすこともあるので、表面だけでなく劣化で生じるものも評価の対象になります。
生体適合性は、細胞を材料やその抽出液に触れさせる細胞毒性試験、感作性や刺激性の試験、遺伝毒性試験、動物への埋植試験などを組み合わせて評価され、医療機器の生物学的安全性の評価の国際規格(ISO 10993シリーズ)にその枠組みがまとめられています。どの試験が必要かは、体に触れる部位と期間で変わります。インプラントでは力学的な適合性も大切で、強度が足りなければ破損し、骨より硬すぎると応力遮蔽で骨がやせます。化学的な安全性と力学的な性質の両方がそろって、初めてその用途での生体適合性が得られます。
正解:B. 特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら、求められる機能を果たせること
生体適合性は、材料そのものに固有の性質ではなく、「特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら機能を果たす能力」と定義されます。人工股関節の骨頭には骨と反応しないアルミナやジルコニアが向きますが、骨の欠損を埋める材料には、骨と結合したり、吸収されて骨に置き換わったりする反応がむしろ求められます。このように望ましい反応は用途で違うので、一切反応しないことは条件ではありません。また、毒性元素を含まなくても、硬すぎて応力遮蔽を起こしたり、摩耗粉が炎症を起こしたり、血液に触れて血栓をつくったりすれば、その用途には適合しません。形や表面の状態、使う場所も含めて評価します。
いいえ。生体適合性は用途ごとの評価なので、骨の中で問題なく使える材料が、血液に触れる場所では血栓をつくることもあります。形、表面の状態、使う期間、摩耗粉やイオンの溶出も結果を左右するので、用途ごとに確かめる必要があります。
必ずしもそうではありません。人工関節の骨頭のように反応しないことが望ましい用途もありますが、骨の欠損の充填材では骨と結合する生体活性な材料が、縫合糸では吸収されて消える材料がよく機能します。その用途で求められる反応が起こることが、生体適合性の条件です。
表面の TiO₂ の不動態皮膜が体液の中で安定で耐食性が高く、骨が表面に直接接するオッセオインテグレーションが起こるからです。比強度が高く、ステンレス鋼や Co-Cr 合金よりヤング率が低いことも利点です。
生体適合性は、材料そのものに固有の性質ではなく、「特定の用途で、適切な生体の反応を伴いながら機能を果たす能力」と定義されます。
生体材料の生体適合性の考え方として正しいものはどれか。