共晶反応とは
きょうしょうはんのう
冷却時に液相から2つの固相が同時に晶出する反応 L → α + β。二元系では一定温度・一定組成で起こり、層状などの共晶組織ができる。
「共晶反応」は、2分野の4問の練習問題に出てきます(状態図とてこの規則, 材料の加工と接合など)。
この用語の分野: 状態図とてこの規則
きょうしょうはんのう
冷却時に液相から2つの固相が同時に晶出する反応 L → α + β。二元系では一定温度・一定組成で起こり、層状などの共晶組織ができる。
「共晶反応」は、2分野の4問の練習問題に出てきます(状態図とてこの規則, 材料の加工と接合など)。
この用語の分野: 状態図とてこの規則
共晶反応がある二元系では、両側から下がってきた液相線がV字形に交わる点が共晶点で、その組成の液体は系の中で最も低い温度で一度に凝固します。共晶温度は、どちらの成分の融点よりも低くなります。代表例は、Pb-Sn系(183℃、61.9 wt%Sn)、Al-Si系(約577℃、約12.6 wt%Si)、Fe-C系(1147℃、4.3 wt%C)で、Fe-C系の共晶組織はレーデブライトとよばれます。共晶温度では3相が共存し、自由度は0です。
共晶反応では、2つの固相が液体中の溶質を互いに受け渡しながら並んで成長するので、層状や棒状の細かい組織ができます。層の間隔λは凝固の速さvが大きいほど小さく、λ²v がほぼ一定になる関係がよく知られています。一方の相が結晶面をつくりやすいと不規則な形になり、Al-Si合金ではSiが粗い板状になってもろくなります。少量のNaやSrを加えるとSiが細かい繊維状に変わり(改良処理)、伸びや靭性が上がります。
共晶組成からずれた合金では、液相線を横切るとまず一方の固相が初晶として晶出し、共晶温度に達したときに残っていた液体だけが共晶組織になります。そのため室温の組織は「初晶+共晶組織」で、相としてはどちらもαとβの2相です。組織の割合は共晶温度のすぐ上で、相の割合はすぐ下で、てこの規則を使って求めます。実際の凝固では偏析のため、平衡では共晶ができない組成でも、最後に固まる部分に少量の共晶組織が現れることがあります。
共晶組成の合金は一定の温度で凝固し、凝固の温度幅がないので、流動性がよく、凝固の途中の割れや偏析が起こりにくいという利点があります。そのため、はんだ(Sn-Pb共晶の63Sn-37Pbや、融点が約217〜220℃のSn-3.0Ag-0.5Cuなど)、ダイカスト用のAl-Si合金、鋳鉄などに共晶やその付近の組成が使われます。融点を下げられることから、低融点合金やろう材の設計にも共晶の考え方が欠かせません。
正解:A. 約0.27
共晶組織は、共晶温度のすぐ上で残っていた液相(61.9 wt%Sn)がそのまま共晶反応で変化したものです。そこで共晶温度のすぐ上の α + L 領域でてこの規則を使い、W_共晶 = W_L = (30 − 18.3)/(61.9 − 18.3) = 11.7/43.6 ≈ 0.27 となります。約0.73は残りの初晶αの分率で、反対側の距離をとった誤りです。約0.15は共晶温度のすぐ下でのβ相全体の分率 (30 − 18.3)/(97.8 − 18.3) です。β相はすべて共晶組織の中にありますが、共晶組織にはαも含まれるので一致しません。組織(初晶・共晶)と相(α・β)を区別することがこの種の問題の要点です。
正解:C. L + α → β
包晶反応は、冷却するときに液相Lと先に晶出した固相αが反応して、別の固相βができる反応 L + α → β です。新しいβ相がα粒を包むようにできることからこの名があります。Fe-C系では約1495℃で δ + L → γ が起こり、Cu-Zn系やCu-Sn系にも多く見られます。L → α + β は液相から2つの固相が同時にできる共晶反応、γ → α + β は固相から2つの固相ができる共析反応(Fe-C系の γ → α + Fe₃C など)です。包晶反応では生成したβがαを覆って拡散を妨げるので、実際の凝固では反応が終わりきらず、αが残りやすくなります。
冷却時に、液相から2つの固相が同時にできるのが共晶反応(L → α + β)、1つの固相から2つの固相が同時にできるのが共析反応(γ → α + β)です。共析反応は固体の中の拡散で進むので、共晶組織より細かい組織になりやすくなります。
はい。共晶点は両側の液相線が下がってきて交わる点なので、共晶温度はどちらの純成分の融点よりも低くなります。例えばPb(327℃)とSn(232℃)の共晶温度は183℃です。
液相線と固相線の温度が一致し、一定の温度で凝固するからです。固液の共存する温度範囲がないので湯流れがよく、凝固の途中で割れたり、成分が偏ったりしにくくなります。
共晶組織は、共晶温度のすぐ上で残っていた液相(61.9 wt%Sn)がそのまま共晶反応で変化したものです。
Pb-Sn系の共晶温度を183℃、共晶組成を61.9 wt%Sn、その温度でのα相の組成を18.3 wt%Sn、β相の…L → α + β は液相から2つの固相が同時にできる共晶反応、γ → α + β は固相から2つの固相ができる共析反応(Fe-C系の γ → α + Fe₃C など)です。
包晶反応を表す式として正しいものはどれか。冷却するときの向きで表すとする。約4.3 wt%C、1147℃の反応は液相が関わる共晶反応で、できる組織はレーデブライトであり、パーライトではありません。
Fe-Fe₃C系状態図の共析点についての説明として正しいものはどれか。WC-Co系は、WCとCoの共晶反応によってCoの融点(約1495℃)より低い温度で液相が生じます。
WC-Co超硬合金をつくるとき、WC粉末にCo粉末を混ぜて成形し、焼結する。このときの焼結の特徴として正しいものはどれ…