非鉄金属材料

アルミニウムにリチウムを加えると、1 mass%あたり密度が約3%下がり、ヤング率が約6%上がるとする。Liを2.0 mass%含むAl-Li合金の比剛性(ヤング率/密度)は、純アルミニウムの約何倍か。変化は加えた量に比例するとする。

  1. A約1.06倍
  2. B約1.19倍
  3. C約1.12倍
答えと解説を見る

正解:B. 約1.19倍

Li 2.0%では、密度は 1 − 0.03 × 2.0 = 0.94 倍、ヤング率は 1 + 0.06 × 2.0 = 1.12 倍になります。比剛性はその比で 1.12/0.94 ≈ 1.19 倍、約19%の向上です。約1.06倍はヤング率の増加12%から密度の減少6%を引いた値、約1.12倍はヤング率の変化だけで比べた値です。多くの合金元素はヤング率と密度をほとんど変えないので、アルミニウム合金の比剛性はほぼ一定ですが、Liは原子が非常に軽く、規則相のAl₃Li(δ')をつくって剛性も上げる例外的な元素です。2.0 mass%のLiは原子の割合では約7 at%にあたります。異方性や靭性の課題を改良したAl-Cu-Li合金が、航空機の構造に使われています。

誤りを報告

この分野を解く 分野ページへ

非鉄金属材料のほかの問題

  1. タフピッチ銅(酸素を0.02〜0.05%程度含み、その多くがCu₂Oとして分散している銅)を、水素を含む還元性の雰囲気で加熱したり、ガス溶接やろう付けをしたりすると、もろくなることがある。その原因と対策として正しいものはどれか。
  2. ばねやコネクタに使う銅合金のうち、りん青銅とベリリウム銅の強化の仕組みの組み合わせとして正しいものはどれか。
  3. マグネシウム合金の耐食性は不純物のFe、Ni、Cuの量に大きく左右され、高純度のAZ91DなどではFeやNiの上限が0.005%程度以下とごく低く決められている。その理由として正しいものはどれか。
  4. 曲げ剛性が同じになるように厚さを変えて設計する平板を、アルミニウム合金(ヤング率70 GPa、密度2.70 g/cm³)からマグネシウム合金(ヤング率45 GPa、密度1.74 g/cm³)に替える。板の面積は同じで、曲げ剛性は E×(厚さ)³ に比例するとすると、マグネシウム合金の板の質量はアルミニウム合金の板の約何倍か。
  5. Ti-6Al-4Vなどのα+β型チタン合金では、β変態点より上から冷却すると板状のαが束になった層状組織に、β変態点より下で加工して焼なますと等軸のαを含む組織になる。この2つの組織の性質の違いとして正しいものはどれか。