凝固と鋳造組織

Al-Si系の亜共晶の鋳造合金に加える添加物と、そのおもな効果の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. A少量のSrやNaは共晶Siを粗い板状から細かい繊維状に変え、Al-Ti-B合金は初晶α-Alの結晶粒を細かくする
  2. B少量のSrやNaは初晶α-Alの結晶粒を細かくし、Al-Ti-B合金は共晶Siを粗い板状から細かい繊維状に変える
  3. C少量のSrやNaもAl-Ti-B合金も、溶湯の水素を取り除く脱ガス剤として働き、ガス気孔を減らす
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正解:A. 少量のSrやNaは共晶Siを粗い板状から細かい繊維状に変え、Al-Ti-B合金は初晶α-Alの結晶粒を細かくする

Al-Si合金の共晶Siは、そのままではファセット成長した粗い板状(断面では針状)になり、き裂の起点となって伸びを下げます。数十〜数百ppmのSrやNaを加えると、Siの成長に双晶が多く入って枝分かれし、細かい繊維状の共晶になるので、伸びや靭性が上がります。これを改良処理といいます。一方、Al-Ti-B合金(TiB₂やAl₃Tiの粒子を含む)は、初晶α-Alの不均一核生成の場を与え、溶けたTiが成長を抑えて結晶粒を細かくする微細化剤です。2つの役割を入れ替えた選択肢は誤りです。脱ガスはアルゴンの吹き込みなどで行い、Srはむしろ水素による気孔を増やす傾向があります。過共晶合金の初晶Siの微細化には、りんを使います。

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