標準電極電位とは
ひょうじゅんでんきょくでんい
金属とそのイオンなどの電極反応の平衡電位を、標準状態で標準水素電極を0 Vとして表した値。負に大きいほど酸化されやすい。
「標準電極電位」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(腐食と表面処理など)。
この用語の分野: 腐食と表面処理
ひょうじゅんでんきょくでんい
金属とそのイオンなどの電極反応の平衡電位を、標準状態で標準水素電極を0 Vとして表した値。負に大きいほど酸化されやすい。
「標準電極電位」は、1分野の2問の練習問題に出てきます(腐食と表面処理など)。
この用語の分野: 腐食と表面処理
標準電極電位は、25℃、イオンの活量が1などの標準状態で、電極反応 Mⁿ⁺ + ne⁻ ⇄ M の平衡電位を、標準水素電極(2H⁺ + 2e⁻ ⇄ H₂)を0 Vとして表した値です。例えばCu²⁺/Cuは+0.34 V、Fe²⁺/Feは−0.44 V、Zn²⁺/Znは−0.76 Vです。値が負に大きい卑な金属ほど電子を放して陽イオンになりやすく、正に大きい貴な金属ほどイオンになりにくい傾向をもちます。2つの電極を組み合わせた電池の起電力は、貴な側の電位から卑な側の電位を引いて求めます。
金属が腐食するには、金属の溶解と組になるカソード反応が必要です。中性の水中では酸素の還元、酸性の溶液では水素の発生がそれにあたり、金属の電位がそれらの反応の電位より低いと、腐食は熱力学的に起こり得ます。金や白金がほとんど腐食しないのは、電位が非常に貴だからです。一方、電位が卑な亜鉛やマグネシウムは、鋼を守る犠牲陽極に使われます。異種金属を接触させたときにどちらが溶けるかも、電位の高低から判断できます。
標準電極電位は平衡の熱力学から決まる値で、腐食の速さは教えてくれません。アルミニウムは−1.66 V、チタンは−1.63 Vと非常に卑ですが、表面の緻密な酸化皮膜のおかげで実際の環境ではよく耐えます。また、実際の溶液はイオン濃度や温度が標準状態と違い、電位はネルンストの式に従って変わります。そのため、異種金属の組み合わせを評価するときは、海水などの実際の環境で測った自然電位の並び(ガルバニック系列)を使うのが一般的です。
正解:C. 亜鉛
標準電極電位は、金属とそのイオンの平衡を、標準水素電極を0 Vとして表した値です。値が負に大きい(卑な)金属ほど電子を放して陽イオンになろうとする傾向が強いので、3つの中では−0.76 Vの亜鉛が最も酸化されやすく、+0.34 Vの銅が最も酸化されにくい(貴な)金属です。銅とする選択肢は、符号の向きを逆に読んだ誤りです。鉄(−0.44 V)は亜鉛より貴なので、亜鉛ほどは酸化されやすくありません。ただし標準電極電位が示すのは起こりやすさの傾向で、実際の腐食の速さではありません。例えばアルミニウムは−1.66 Vと非常に卑ですが、表面の緻密な酸化皮膜のおかげで大気中ではよく耐えます。実際の環境での組み合わせの評価には、海水中で測った自然電位の序列(ガルバニック系列)を使います。
正解:A. 約0.32 V、亜鉛が溶けて鋼が守られる
起電力は、カソード側(貴な鉄)の電位からアノード側(卑な亜鉛)の電位を引いて、E = −0.44 − (−0.76) = 0.32 V です。卑な亜鉛がアノードとなって Zn → Zn²⁺ + 2e⁻ と溶け、その電子が鋼へ流れ込んで鋼をカソードにするので、鋼の溶解が抑えられます。これが犠牲陽極による防食(流電陽極方式)で、船体や港湾の鋼構造物、地中の配管などに使われ、陽極は消耗するので定期的に交換します。約1.20 Vは、2つの電位の大きさを足してしまった誤りです。約0.32 Vで鋼が溶けるとした選択肢は、貴と卑の向きを逆にしています。実際の海水中の電位は標準電極電位とは異なりますが、亜鉛が鋼より卑である関係は同じです。
電極電位が負の側にある金属を卑、正の側にある金属を貴といいます。卑な金属ほどイオンになりやすく、異種金属を接触させると卑な側が溶けます。
イオン化傾向の順番は、おおむね標準電極電位を低い順に並べたものです。標準電極電位は、それを数値で表したものと考えてよいでしょう。
表面に緻密で安定な酸化皮膜ができ、それ以上の反応を妨げるからです。標準電極電位は起こりやすさの傾向を示すだけで、皮膜による速さの違いは含みません。
標準電極電位は、金属とそのイオンの平衡を、標準水素電極を0 Vとして表した値です。
25℃の標準電極電位が、Cu²⁺/Cu で +0.34 V、Fe²⁺/Fe で −0.44 V、Zn²⁺/Zn で −…実際の海水中の電位は標準電極電位とは異なりますが、亜鉛が鋼より卑である関係は同じです。
海水中で鋼構造物に亜鉛の犠牲陽極を取り付けた。標準電極電位を Fe²⁺/Fe で −0.44 V、Zn²⁺/Zn で …