材料分析(SEM・TEM・XRD・XPS)
XPS(X線光電子分光法)の検出深さと、それで得られる情報として正しいものはどれか。
- AX線は試料の数µmまで届くので、深さ数µmまでの平均組成がわかる
- B検出深さは数nm程度で、ピークの化学シフトから元素の結合状態(酸化数など)がわかる
- C検出深さは数nm程度だが、元素の種類しかわからず、結合状態はわからない
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正解:B. 検出深さは数nm程度で、ピークの化学シフトから元素の結合状態(酸化数など)がわかる
XPSでは、入射X線そのものは試料の数µmまで届きますが、生じた光電子は非弾性散乱でエネルギーを失いやすく、元のエネルギーのまま表面から出てこられるのは深さ数nm以内で発生したものだけです。そのため最表面の数nmを調べる分析法になります。光電子の結合エネルギーは原子の化学状態でわずかに変わり(化学シフト)、例えばSi 2pでは元素状のSiに比べてSiO₂は約4 eV高くなるので、酸化の有無や酸化数を区別できます。深さ方向の分布は、Arイオンで削りながら測るか、光電子の取り出し角を変えて調べます。深さ数µmの平均組成を調べるのは、SEMのEDSなどの役割です。