凝固と鋳造組織

FCCやBCCの立方晶の金属でデンドライトが成長するとき、幹と枝が伸びる結晶方位と、それが鋳物の柱状晶に与える影響についての説明として正しいものはどれか。

  1. A幹と枝は直交する<100>方向に伸び、<100>が熱の流れと逆向きに近い粒がほかを追い越して残るので、柱状晶は<100>の集合組織をもつ
  2. B幹と枝は最密方向の<110>に伸び、すべり方向と同じ向きに成長するので、柱状晶は変形しやすい<110>の集合組織をもつ
  3. C幹と枝は最密面の法線の<111>に伸び、型の壁に平行な向きの結晶粒が優先して残るので、柱状晶は壁に平行な<111>の集合組織をもつ
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正解:A. 幹と枝は直交する<100>方向に伸び、<100>が熱の流れと逆向きに近い粒がほかを追い越して残るので、柱状晶は<100>の集合組織をもつ

立方晶の金属のデンドライトは、幹も枝も<100>方向に伸び、互いに直交する枝をもちます。界面エネルギーや原子の付きやすさのわずかな異方性によって、<100>が最も速く伸びる方向になるためです。型の壁にできた向きのばらばらなチル晶の中から、<100>が熱の流れと逆向き(型の壁に垂直)に近い粒が先に進み、斜めの粒の前をふさいで追い越します。この競合成長の結果、柱状晶は成長方向に<100>がそろった集合組織をもちます。<110>はFCCのすべり方向、<111>はFCCの最密面{111}の法線で、どちらもデンドライトの成長方向ではありません。HCPの金属では、成長方向は底面の中の方向などになります。

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