凝固と鋳造組織

凝固中の固相の組成を表すシャイルの式 Cs = kC₀(1 − fs)^(k−1)(fsは固相の分率)の前提として正しいものはどれか。

  1. A固相の中でも液相の中でも拡散が十分に速く、各温度で固相も液相も均一な組成になる
  2. B固相の中の拡散は無視でき、液相は完全に混ざって均一で、界面では平衡の分配が成り立つ
  3. C液相の中は拡散だけで溶質が運ばれて混ざらず、界面の前方に濃度の高い層ができる
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正解:B. 固相の中の拡散は無視でき、液相は完全に混ざって均一で、界面では平衡の分配が成り立つ

シャイルの式は、いったん凝固した固相の中では溶質がまったく拡散せず、液相は対流などで完全に混ざって均一になり、固液界面では常に平衡分配係数kの比で溶質が分かれる、と仮定して導きます。そのため、k < 1 では残った液相が凝固の進行とともに濃くなり続け、最後の液相はやがて共晶組成に達します。固相も液相も均一になるとするのは、平衡凝固でてこの規則が成り立つ場合の前提です。液相が拡散だけで混ざらない場合は、界面の前方に濃度の層ができて、やがて C₀ の組成の固相が凝固する定常状態になり、別の式で表されます。実際の凝固は、固相内の拡散が少しある分だけ、平衡とシャイルの式の間になります。

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