強化機構と転位

Ni基超合金のγ'相(L1₂型の規則相)のように、規則構造をもつ析出物を転位が切って通るときの特徴として正しいものはどれか。

  1. A規則相では原子の並びの周期が母相の半分になるので、母相の転位は析出物の中で2本の部分転位に分かれ、その間に双晶ができる
  2. B規則相の析出物は母相と非整合なので転位に切られることはなく、転位はどの大きさの粒子でも間を張り出して通り抜ける
  3. C1本の転位が切ると原子の並びがずれた逆位相境界ができるので、2本目の転位が続いてそれを消すように、転位は対になって動く
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正解:C. 1本の転位が切ると原子の並びがずれた逆位相境界ができるので、2本目の転位が続いてそれを消すように、転位は対になって動く

規則相では、異種の原子が決まった位置に並んでいます。母相のFCCの完全転位 (a/2)<110> が析出物を切ると、すべり面の上下で原子の組み合わせがずれた逆位相境界(APB)ができ、そのエネルギーが切る抵抗になります。規則相では a<110> ずらして初めて元の並びに戻るので、同じバーガースベクトルの2本目の転位が続いてAPBを消し、転位は2本が組になった超転位として動きます。規則相の並びの周期は母相より長くなるのであり、半分になるのではありません。γ'は母相と整合なので、小さいうちは切られるのがふつうで、非整合だから切られないとする選択肢も誤りです。APBのエネルギーが大きいγ'を多く析出させることが、超合金の高温強度の鍵です。

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